[]ハーバードからの贈り物

ポジションが変われば、こういう本が心に響くのでしょうか。


本の内容は、ハーバードのMBAの各期の終わりに担当教員から送られるスピーチを15本ほどまとめたものです。「仕事で落ち込んだとき、くじけそうになったとき、迷ったり悩んだりしたとき、「初心」を思い出させてくれるハーバード恒例の<最終講義>」と帯にある通り、それぞれのメッセージは非常に単純です。


「仕事と家庭を両立させていく」
「部下の才能をフルに生かすには支配(コントロール)に頼ってはいけない」
「成功したかどうかの基準は周囲の人にどんな影響を与え、その人の生活にどんな変化をもたらしかだ」


などなど。要約するとあまりにもつまらない。


それでもこうしたスピーチが価値をもって認知されている理由は、シンプルな教訓さえも忘れられがちになる「タフなビジネス環境」にあるのでしょう。

量的にも、スピード的にも、影響力的にも大きな高度な意思決定を、次から次へと「処理」していくような仕事環境に身をおいていると、こういう単純なメッセージにかえって価値が出てくる。

ちょっと皮肉ですね。