[]経営ゲームから学べること

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経営ゲームの研修に行ってきました。



もともとはソニーの人材系関連会社で作られた研修システムで、僕もソニーの国内販売会社に入った時に、参考書として当時の社長からこの研修の元になっている管理会計の本をもらいました。



今回は「ざっくりわかるファイナンス」などでとても判りやすく会計・財務の説明をしてくれる石野さんが講師。



1日、経営ゲームをして、その結果を財務諸表に変換して、とかなりヘトヘトになりましたがこの研修は面白いですね。いろいろと気づきがあります。



まず、気づいたのは、、、





・BSには人格が出る





ということ。

他人の会社のBSを見ていて、「あ、この会社は良いな」と思うことがあります。自分でゲームを4期まわして、期ごとにBSを作って行くと、自分の会社のBSも「あ、この会社良いな」と思うようなものに仕上がって行くんですね。



ちなみに、僕が会社のBSは調達は自己資本中心。固定資産は圧縮してキャッシュリッチ。

よく言えば堅実、悪く言えば投資が不十分



これ、ゲームしていて実感としてわかったんですが、、、





・早めにレバレッジを効かせて投資しないと競争に負ける





んですよね。

研究開発投資や、生産増強の投資が遅れると、その分競合との差が広がって行きます。で、気づいた時には手遅れ。なので、資金を多めに外部から調達して、先々で勝つための投資はタイミングよく行わないと駄目なんですね。



投資の質と量を市場環境と競合の動向から分析してしっかりとした見通しを持てるかどうかがとても重要。会社の状況を見るときに、投資に関しては、定性的になんとなく分析して済ます人が多いように思います。



何に、いくら投資しているのか。その投資の刈り取りは何年後にどのような形で出てくるのか。競合はどのような投資行動を取っているのか。そういうことをきちんと定量化して見えるようにしておくことが重要ですね。



まさに孫子が言うように、、、





・敵を知り己を知れば百戦危うからず





なんだと思います。



あとはやっぱり、商売で競争に勝っていくためには、





・プライスコントロールできる立場を作ることがKSF





ですね。付加価値をつけて高く売るのか、コストを下げて安く売るのか、方向性はいくつかありますが、とにかく競合よりも有利な価格ポジションにつけるかどうかが成功のためにはとても大切。



何を売るのか決めた瞬間に、それがいくらなら勝てるのか、のイメージが無い場合、きっとそのビジネスは失敗するんだろうと思います。



この経営ゲーム、経営意思決定から財務諸表作りまで一人で行うことになります。





・将来作りたい財務諸表を思い描き、実現するための道筋を具体化していく





というトレーニングにはとても有効だと思います。経営ゲーム自体はいろいろな会社が提供していますが、石野さんの次回は年明けの1月12日くらいだそうです。



日程などは会社ページから



ちなみに、先ほども書きましたが石野さん、ファイナンスの説明が極めてわかりやすくて実践的なのでご興味がある方は御著書を読んでみるのも良いと思います。



ざっくりわかるファイナンス