[]ゲッベルス、残念!
広島から帰ってきました。
いつもどおり羽田に行ったら、第2ターミナルビルなるものがオープンしていました。
ANAとJALが分かれたので、なんとなく空いている感じになってますね。 会社の都合でANAを使うことが多いので、今回の広島出張からは第2ターミナルになりました。
滑走路が変わったんですかね? なんか、離陸した後すぐに270度旋回してましたよ。浦安の方に向かって離陸して、そこから旋回して広島に向かってました。 なので、滑走路から次々に飛び立つ飛行機が続いているのが見えて、なんかいい景色でした。
さて、今日は出張の移動時間を利用して「ゲッベルス」(平井正)を読んでました。
「、、、ゆがんだ逆行的モダニストが、宣伝の技術と感覚と行動力のみによって大衆を動員していった経緯を、公刊された膨大な日記によって遡る」
うっはー、なんて魅力的な題材やろ!
と思い読んだは良いが、この一文でカクっと来てしまった。
(1943年2月2日 ベルリン大管区集会「総力戦布告」の演説に関し)
”彼の真のねらいは内外の大反響をバックに、帝王ヒトラーに「総力戦」遂行のための「全権」を自分に与えることを求める、宣伝演説による一種の無血クーデターだった。ヒムラーのように親衛隊という「武力」を持たないゲッベルスにとって、「言葉」は二重の意味を持った武器だったのだ。
そして、かれにとってまことに残念なことに、彼の武器のクーデター効果はゼロだった」
カックシ。
なんだ、だめなんじゃん、ゲッベルス。ちなみに、演説自体はよく出来ていると思いますよ。模範的デマゴギー。
私は諸君にたずねる。諸君は総統とともに、われわれとともに、ドイツの武力の最終的な、全面的勝利を信じているか? 第二に、、、(中略)、、、この戦いを続ける用意があるか? 第三に、、、(中略)、、、必要なら日に14時間でも働く決意を固めているか?
とまあ、YESとしか言えない質問を10回繰り返し、最終的に決起を促す、というやりかた。
しかし、それでもゲッペルスがゲッペルスたりえたのは「ナチ化現象という歴史の流れがあってこそ」なのだ、と。
題材の魅力度が高かっただけに、議論の展開のさせ方に物足りなさが残る。
残念!!