[]スパニッシュアパートメント

あらすじ:

すべては離陸からはじまった――わけではなかった。

 パリで暮らす25歳の大学生グザヴィエは経済を専攻する学生だ。目下、卒業を来年に控えた彼の悩みは就職。かつては作家に憧れていた彼も、やはり安定が恋しい。父親のコネを使って面会したお役所の大物ぺラン氏が言うには「スペイン語とスペイン経済を勉強しなさい」。そうすれば「将来性のある仕事をみつけてやろう」。かくしてスペインはバルセロナへの留学を決意したグザヴィエは早速、欧州交換留学プログラム“エラスムス計画”を利用するため、登録準備を開始する。

 いよいよ出発の日。すすり泣く恋人マルティーヌと母の前では男らしさを見せたグザヴィエだったが……空港のゲートをくぐり、ひとりになった瞬間、涙がとまらなくなってしまう。

 バルセロナの空港におり立ったグザヴィエは、ワイルドな街の雰囲気に若干おびえつつも「1年後パリに戻れば、苦労も楽しい思い出だ」と自分を必死に励まし、母親に紹介されたアパートへ向かう。が、しかし。そこは長く滞在できるような環境ではなかった。アパートを飛び出し、空港で知り合った男の部屋で居候をしながら、自分のアパート探しを開始。苦難の果てに見つけたのは彼にとっての“理想の部屋”。その部屋にはヨーロッパ各国からやってきた5人の若者たちが(家賃をうかすために)一緒に暮らしていた。イタリア人のアレッサンドロ、ドイツ人のトビアスデンマーク人のラース、英国人のウェンディ、スペイン人のソレダ。5人による“面接”にパスしたグザヴィエは晴れて“スパニッシュ・アパートメント”のメンバーとなる。とはいえ、その暮らしは混乱の極み。冷蔵庫内の置き方から、お風呂場の掃除の仕方、恋愛、友情、喧嘩に挫折……。1年間の期間限定国際交流が始まった――。




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これは、「オーガナイズされたもの」と「カオス状態のもの」とのアウフヘーベンですね。


だから、舞台も「ガウディの」バルセロナなんでしょうな。


バルセロナの共同生活はフランスの官僚組織での仕事と対立する「カオス」じゃないと思うんですね。エラスムスとかいうEUのプログラムに応募し、住んでる7人もなんだかんだ言ってEUの範囲内でのごちゃ混ぜ。


すでに統合されようとするものの中での多様性といったとこでしょうか


複雑な建築様式にも関わらず、存在感としては1つというガウディのイメージがかぶりました。


こういう映画大好き。