エイガ

[]民主主義って(映画「ディクテーター」)

「ボラット」のサシャ・バロン・コーヘンの作品。 社会のタブーを笑いに変えて行こうというスタイルはボラットと一緒。ただ、この時期に民主主義と独裁者の話題に触れる辺りが、勇気あるなーと思います。 民主主義ってほんとのとこどーなのよ、とみんなが思…

[]他人と生きて行くのはなぜかくも難しいのか?(映画「桐嶋部活やめるってよ」)

この映画は僕はかなり良いと思います。 「リリィ・シュシュのすべて」を思い出させます。 「他人と生きて行くのはなぜかくも難しいのか?」という問いを中心に話は進むのですが、その答えは登場人物1人1人の置かれている環境を描写する中で導き出されていき…

[]世の中は不条理(映画「サンザシの樹の下で」)

この映画、もっと古い時代のものだと思ってたんですが、2010年のつい最近の映画なんですね。 チャン・イーモウがなんでこの映画を2010年に作成したのか、ちょっと考えてしまいました。 チャン・イーモウの映画は「活きる」が強烈に印象に残っていま…

[]小津の描く「会話」の特徴(小津安二郎「晩春」)

「秋刀魚の味」より10年以上前の小津安二郎の作品ですが、テーマは同じ。 妻無き後、娘を嫁に出す父親の心象 2作とも、「つい便利に使ってしまっていた」娘を身を切る思いで嫁に出し、その喪失感を父親が味わうところで映画が終わります。 一見、寂しい話…

[]時代の空気(小津安二郎「秋刀魚の味」)

1962年の小津安二郎の作品。 内田樹は、「嫁に出す=女の交換→構造主義的?」という読み方をしていましたが、僕はそういう観点では見られませんでした。 どっちかというと、この先1970年代〜90年くらいまで続く、核家族化と社会の紐帯の断絶の初期状況を見た…

[]実は観てなかった(映画「ターミネーター3」)

ターミネーター、なぜかこの作品だけ観忘れてました。 というわけで、10年経って漸く観てみたんですが。 なんか、話としては2と似てますね。旧型ターミネーターvs新型ターミネーター。新型が女性というところが新しいんでしょうが。あまり目新しさもなく。…

[]復活の鍵はブリコルール(映画「アーティスト」)

(*ネタばれ含む) サイレントムービー時代のスターがトーキーによって没落するんだけど、自分が発掘したスター女優に助けられ復活する、というお話。 単純な映画だけど、いろいろな観方ができて面白いですね。 ・競争のルール変更による栄枯盛衰 −前時代の…

[]いつのまにやら女カンフー映画になってしまった。。(「バイオハザード5リトリビューション」)

プレデターシリーズと一緒だな。 新作が出るたびに駄作になっていく。 世界観がターミネーターみたいになっちゃってるし、ゾンビももはやゾンビじゃなくなってるし。女カンフー映画だな、こりゃ。

[]役者の良さがわかりやすい映画(「我が母の記」)

この映画は井上靖の自伝的小説がベースで、正直あらすじに抑揚はありません。 ストーリーに抑揚が無い分、役者の演技が目立ちます。 役所広司、樹木希林、宮粼あおい、はさすがですね。

[](映画「まほろ駅前多田便利軒」)

小説の方を強く勧められていたんですが、映画を先に観てしまいました。 後半で 岸部一徳演じる刑事が、主人公の多田に語る一言が印象的ですね。 「便利屋なんてやって、小さな感謝されて、それで良いと思ってるんですか?」 世の中、小さな感謝で人と人が繋…

[]ミスキャストでは?(舞台「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」)

ヘドウィッグ・アンド・アングリーインチの舞台を観にお台場へ。 映画版がとても好きで、楽しみにしていたのですが、これは僕はミスキャストだと思う。理由は、 ・森山未来ワンマンショーになってしまっている ・「片割れ」を切望するヘドウィグの心の穴の部…

[]これは刺さらない(映画「恋の罪」)

園子温を集中して観ていて、これもその一作。 何不自由なく見えて、実は窮屈な生活を送る作家の妻が、大学助教授の女性を媒介として落ちて行くストーリー。 東電OL殺人事件をベースにしていて、なんでこの人が体を売らないとならないのか?という逆説的な…

[]観ると後悔するかも(映画「冷たい熱帯魚」)

この映画はヤバい。 ヒミズから遡って来て3作目の園子温作品ですが、これはヒミズよりヤバい。 強烈にスプラッターシーンが多く、よくまあこんな映画が撮れたもんだと思います。でんでん演じる村田が怖すぎです。鼻歌歌いながら風呂場で死体を解体するシーン…

[]まるで怖くないな(映画「エイリアン4」)

プロメテウスを観て、エイリアンシリーズをちゃんと観直そうと思ったんですよね。 というわけで、エイリアンシリーズを後ろから観て行くことに。4→3→2→1 で、さっそく観てみたエイリアン4 昔はこの手のホラー映画はまったく駄目でしたが、おっさんにな…

[]不覚にも泣けた。。(映画「ツレがうつになりまして」)

ムカデ人間に続いて観たのがこちら。 まったく期待していなかったというのもあるんですが、これは不覚にも泣けた。 うつ病ってほんとにやっかいな病気ですね。本人も周りも人生に大きなインパクトが出てしまう。経済的にかなり困ったことになりそうです。 僕…

[]着想はめちゃグロい。映像は普通(映画「ムカデ人間」)

Facebookの投稿で見かけた映画。 Google検索したのが最後で、気になって気になって、結局iTunesでダウンロードして観てしまいました。 ただし、観たのは1のもの。今は2が上映されているようです。 で、結論としては、1は普通の人が観ても大丈夫。着想はめ…

[]素直に良いと思えるサクセスストーリー(映画「The fighter」)

アメリカのサクセスストーリー系映画って、どーも胡散臭くて楽しめないものが多い。ボクシングで最近のもので言えば、「リアル・スティール」とか。 ファミリー向けの映画なんで、ああいう作りになっちゃうんだと思いますが、話の展開が単純過ぎて、ちっとも…

[]これは笑えない(映画「Bruno」)

趣味悪いと色々な人から言われるんですが、Boratって面白かったと思うんですよね。 サシャ・バロン・コーエンってすげーな、と思った一作。 で、Brunoも観てみたんですが、こちらは笑えない。。。 Boratと同じような方向の映画ではあるんですが、決定的に違…

[]難解だとは聞いたが(映画「ドラゴンタトゥーの女」)

難解で分かりにくいと聞いていたんですが、そんなことは無いように思いました。 聖書関連のターミノロジーがちょっとわかりにくいということなのかもしれませんが、そこがわからなくてもストーリーがわからなくなるわけではないので、まあ良いのではないかと…

[]妙なリアリティ(映画「ヒミズ」)

これは痛い。 「リリィ・シュシュのすべて」が、中学時代の横の関係の窮屈さから出てくる痛さを表現した映画だとしたら、こちらは、親と子の縦の関係が崩壊したところから出てくる痛さを表現した映画。 とんでも無い境遇の家庭に育った主人公二人。この映画…

[]僕のモテキはいつ来るんだ??

懐かしいJ-POPのオンパレードでしたが、記憶に残るのは長澤まさみだけだろうなー。 こういう人当たりの良い女の子は、男には人気でも女の子には不評なんじゃないか、、、などと余計な心配をしてしまうくらい可愛かった。

[]突発的に観てしまった(映画「銀河鉄道999」)

子供の時のほとんど消えかかってる記憶で、TV版を観ていたように思うんですね、これ。 たぶん、最終回だと思うんだけど、メーテルが鉄郎ではない男の子と一緒に999号に乗ってどこかに行ってしまうシーン。 で、ストーリーはまったく覚えてないんですが、…

[]中東の金持ちぶりが印象的

これもiTunesでレンタルして観たんだけど。。。 途中で寝てしまいました。ブルジュ・ドバイ(?)でしたっけ、ドバイの世界一高い高層ビル。中東のお金もちっぷりだけが非常に印象的でした。 しかし、iTunesで面白い映画を発見するのはなかなか難しい。。

[]間違えて2Dで観てしまった

iTunesでレンタルして観たんですが、失敗した。 これは2Dで観ても全然面白くない系の映画でした。ストーリーはかなりどうでも良くて、きっと映像&アクションを3Dで観て初めて価値が出るんだろうと。

[]女版八墓村か?(映画「ビー・デビル」)

この映画は痛い。 韓国の孤島で、奴隷のように扱われていた女性が、娘を父親に殺されてしまったことをきっかけに殺人鬼と化す、というストーリー。 閉じた共同体にありがちな不健全さを、殺人鬼と化す女性という形で表現しています。小・中学校のイジメを見…

[]メリル・ストリープすげーな(映画「Iron Lady」)

この映画は、メリルストリープ以上でも以下でもないな。 最初の場面で、サッチャーが40ペンスのミルクを買っていましたが、途中までメリルストリープだと気づきませんでした。すごい化けっぷり。 この人、なんかパートナーに先立たれる役の印象が非常に強…

[]さすがにちょっと現実感が無さすぎる(「オーロラの彼方へ」)

太陽の黒点運動の影響で、30年前の父親とアマチュア無線で交信出来てしまうお話。 父と息子の絆を確認するハートフルムービーなんですが、さすがにこれは環境設定に無理があるように思います。 そもそも、父親と息子の間に大きな葛藤があったわけではないん…

[]リメイクして再公開したらどうか?(映画「東京原発」)

これ、去年の311前に作った映画なんですが、とてもそうは思えない、原発問題の核心を突きつけてくる映画です。 原発のリスクに関しては、色々なところで議論されていますが、「原発が危ない」と発言するのは微妙にKYな空気になりつつあるようです。 でも、…

[]浅野忠信、若いな〜(映画「地雷を踏んだらさようなら」)

「浅野忠信が好きならこの映画見ると良いですよ」とお勧めされて観てみたのがこちら。 ベトナム戦争中にカンボジアでクメール・ルージュに処刑された日本人カメラマンを題材とした映画。 内容はともかく、浅野忠信が異常に若い。 カメラマンとしての演技はち…

[]究極の考えなくて良い映画(「リアル・スティール」)

いつ笑うべきなのか、いつハラハラするべきなのか、いつ喜ぶべきなのか。 観ているほうに一切の解釈を許さず、すべて「ハイ、今のタイミングで!」とキューを出される映画です。なので、ボーっと観ていればストーリーは流れていってエンディングを迎えます。…