[][続]企業参謀
質問:シェア主義の会社の問題点は?
今日は名古屋出張。 といっても、大した仕事ではないので、準備することも無く、日頃使っているプレゼン資料を使いまわして、適当に終わらせました。
で、行き帰りの新幹線の中で読んだのがこちら
「続・企業参謀」
大前研一ですな。
これに先立つ、「企業参謀」の方は、かなり有名な本なので読んだ人も多いと思いますが、なんと「続」があったのですね。 僕も言われて初めて気がつきました。
仕事をする上で、「フレームワーク」という概念を多用します。
これまた世の中的によく読まれている「ロジカル・シンキング」の中で、
「私が申し上げたいことは」という口上から話を始める人がよくいる。しかし、大事なことは「私が申し上げたいこと」ではなく「私が今答えるべき課題(テーマ)について相手に伝えるべきメッセージ」であるべきだ。
という鋭い一節があります。
そして、メッセージの構成は
「課題」
「答え (結論・根拠・方法)」
「相手に期待する反応」
の3つによって構成されている、としています。 なぜこの3つなのか、というのは理由は良くわかりませんが、経験的に、この3つで構成したプレゼンテーションは、キレが良く、ウケが良いのも事実です。
何を「課題」として定義するのか、何を「答え」として設定するのか、それを発見するために多用するのが分析の「フレームワーク」で、自由に使える「フレームワーク」がどれくらいあるかで、分析の質が大きく変わってきます。 とりあえず、現象をその枠組み(=フレームワーク)に押し込んで細かく分けてみるわけですが、分析の基本はその名の通り分解(=因数分解)をすることから始まるわけで、分解の仕方を何通り知っているかで、当然その後に出てくる発見事項も異なります。
企業参謀は、そういうフレームワークを増やす上で非常に参考になったのですが、「続」の方は、そういう意味ではあまり参考にはならなかった気がします。
ただ、良いセンテンスを発見したので、これは書きとめておこうと思います。
”シェアは瞬間風速であって、ベクトルではない。「自社の強さ」というのは、当然業界における収益力増強に関して、ベクトルの方向と大きさがどうなっているかを判断するのでなくては意味がない”
まじめに、マネジメントに聞かせたいですよね、こういう発言。一次純売りにばかり気を取られているのはアホくさいと思いつつ、それが現実だったりもします。
シェアを見つつ、ベクトルも見ていかないとならないのですが、それってそんなに難しいことなんでしょうか? 自分がマネジメントの立場に立ったとしたら、絶対に両立させて見せるのに、と思うのは、今の立場だから思うことなんでしょうか。
なべの答え: 将来の高シェアの保障が得られない