ホン

[]10年後のキャリアのあり方(佐々木敏尚「ネットがあれば履歴書はいらない」)

今更ながら読みました。 2009年の本なんですね。 佐々木さんの話は、いつも正しい方向のことを言っていると思います。彼の、 「世の中がこう変わっている/こちらの方向に動く」 という指摘は大抵正しい。 ちょっと違うと思うのはスピード感ですかね。 彼が…

[]この著者好きだな(山口陽平「そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか」)

僕はこの著者好きですね。 会ったこと無いけど。 ただ、ちょっと先に苦言を。 タイトルがいけてないです。売れてナンボのビジネス本なのでしょうがないとは思いますが、「そろそろ会社辞めようかな〜〜〜」なんてタイトルをでっかく表紙に書いてくれたおかげ…

[]オジサンはこれからどうやって生きて行けば良いの?(内田樹・岡田斗司夫「評価と贈与の経済学」)

20代の中頃、仕事で名古屋に向かう新幹線の中。 初めてレヴィ・ストロースの著作を読んで衝撃を受けたことを思い出します。 「サンタ・クロースの秘密」という本でした。 110ページくらいの薄い本なので、「贈与」に興味のある方は是非読んでみることをお勧…

[]15分で読める漱石の「自己本位」の考え(夏目漱石「私の個人主義」)

高校の国語の先生に「モップ」というあだ名の先生が居ました。 あだ名の通り髪の毛がもじゃもじゃの先生でした。東大仏文科を出たインテリで、口癖が「おまぁえ〜たちは、馬鹿ぁだから〜」でした。 生徒には当然嫌われていましたが、僕はこの先生が好きだっ…

[]論語への招待(渋沢栄一「論語と算盤」)

とある人がお勧めしていたのを目にして読んでみました。大事業家の渋沢栄一の商業観を綴った本です。 発達モデルとして、人は ・社会的構成員 −社会の価値観を受け入れ、それを順守する ↓ ・自己創造 −自分は何を本当は望むのか、に気づく ↓ ・自己への気づ…

[]今こそ読み直すべき本(ミヒャエル・エンデ「モモ」)

これは驚きました。 この本は30代になったら読み直すべき本だと思います。 小学校の時に、課題図書で読まされた記憶があるのですが、30代半ばを過ぎた今の方が感じたインパクトは大きい。こんな感じのメッセージを受け取りました。 人間はそもそも創造力を持…

[]コンサルティングとコーチングが繋がる感覚(オットー・シャーマー「U理論」)

この本を読み終わって、三枝匡さんの一連の経営小説のことが思い浮かびました。 どの本だったか忘れましたが(「経営パワーの危機」だったか「V字回復の経営」だったか。。。)、会社が傾く状況でコアメンバーが集中合宿を行い、そこから本質的な認識の変化…

[]書名の通りの本(ジョセフ・オコナー他「コーチングのすべて」)

コーチングって、日本ではまだマイナーな領域ですね。 「怪しい自己啓発でしょ?」というのが大多数の人の感覚だと思います。 (実際、そう言われる) でもまあ、この反応は当然と言えば当然。人は良く知らないものは信頼しませんね。 この分野、もともとの…

[]リーダーシップは学ぶことが出来ない(安田雪「ルフィと白ひげ 信頼される人の条件」)

リーダーシップを身に着けることは「手段」ではなくて「目的」なんだと思います。 これを取り違えている内は、どうがんばってもリーダーにはなれない。 ・リーダーシップを身につけて組織運営を上手くやりたい ・リーダーシップを身につけて人との関係を良く…

[]2035年の自分の立ち居地を考える(三浦展「日本人はこれから何を買うのか?」)

最近、リノベーションをしたくてたまらないんです。しばらく家を買うつもりは無いので、できれば賃貸で。 センスの良い設計士の人と相談しながら、壁材、床材から間取りまで全部決めて、しっくり来る住空間を作りたい。生活空間を自分で作ることは、「どうい…

[]短絡思考に冷や水をかける本(「ヤバい経営学」)

これは面白い本 経営に正解は一つでは無いということを、様々な観点で繰り返し繰り返し語りかけてくる本です。 常識を覆すような話も散りばめられていて、内容も面白いのですが、この本を読んで学ぶべきは内容ではなくて著者の経営に対するスタンスだと思い…

[]フリーランスだけで

誰と働くか、を自分で決められることってとても大切だと思います。 仕事の楽しさは誰が上司なのか、誰がチームメイトなのかで大きく変わるので。 フリーランスという仕事の形態は、確かに安定していないし、雑務も含めて自分で全部やらないとならない難しさ…

[]人生、お金は大切(「こころとお金のコーチング」)

コーチング×○○○ っていう考え方で何をしたら面白いか、いろいろ考えるんですが、お金との掛け合わせっていうのはありますよね。 僕がやるとしたら、資産運用の相談が中心になるんだろうなあ。 しかし、読んでて思いましたが、日本人って持ち家と保険好きです…

[]共感するには時間かかる(本「橋本治という立ち止まり方」)

橋本治さんって、たまにすごい鋭いこと言いますよね。 昔、「日本における”セレブ”の定義は、結婚式以外でドレスを着る機会のある人のことである」というのを読んで、なんと核心を突いたことを考える人だろうか、と驚いたことがあります。 自分の頭でウンウ…

[]仕事と自己研鑽の心構えの参考書(本「問題解決の全体観 下巻」)

上巻は思考方法のティップスの本でしたが、こちらの下巻は心構えを解く本 ・「仕事」と「作業」と聞いてピンとこない人 ・直観力を後天的に鍛えると言われて何をすれば良いのかわからない人 は一読してみると良いかもしれません。ビジネスパーソンとしてどの…

[]論理力は定期的に研がないと駄目(本「論理トレーニング101題」)

これは非常に良い本。 ビジネスパーソンに向けた「ロジカルシンキング」の本は掃いて捨てるほどありますが、その手の本とは一線を画します。 この本が取り上げているテーマは、言葉の構造分析と論理構造の理解であって、明日から役立つ「賢い考え方のティッ…

[]わりと良書(「問題解決の全体観」)

ロジカルシンキング系の本ですが、この本はわりと面白いんじゃないでしょうか。 この系統の本は、、、 ・オーソドックス系 −ピラミッドストラクチャーとかMECEとか、定説になっているロジックの解説本 ・ひねり系 −発想法の紹介本 ・視点系 −そもそも「考え…

[]仏教が2000年前に広く受け入れられたという事実を噛み締める(手塚治虫「ブッダ」)

手塚治虫の「ブッダ」を一気読み。 この漫画を読んで仏教とは何かを理解することは出来ませんが、仏教が2000年前に広く受け入れられたという時いつはよく理解することが出来ます。そして、仏教を受け入れたのは貧しさに苦しむ一般民衆にとどまらず、王家…

[]ちょっとがっかり

MBAのトップ校に行く人のことを「エリート」というのってちょっと違和感ありませんか? 確かに入るのは大変だし、卒業後はそれなりの給料の職業につくわけですが、それってエリートの必要十分条件なんでしょうか? 違うね。 エリートっていうのは、組織にし…

[]時代を感じる(漫画「沈黙の艦隊」)

一気読み。 昔の漫画を一気読みしたいときはTsutaya Discasが便利。最近、返却がコンビニでできるようになったのでさらに便利度が上がりました(前は、集荷のお願いを佐川急便にしないとならなくて面倒だった)。 全16巻なんですが、文庫版で一冊が分厚い…

[]悲劇の共有(「永遠のゼロ」)

漫画版の方で読みました。 「海賊と呼ばれた男」からの百田尚樹つながり。 1巻だけ250円ですごく安くて、2巻以降は通常料金というディアゴスティーニ商法。キンドルの書籍の価格、どうにかならんもんですかね。粗利率めちゃめちゃ高いんだから、もうち…

[]家族を奪われた復讐はどこに向かうのか?(「進撃の巨人」)

巨人が人間を襲ってくるマンガ。 これは、ゾンビ映画みたなもんですね。ゾンビが巨人に変わっているけど。 1.主人公が家族を化け物に奪われる 2.生き残りをかけて化け物に立ち向かう 3.ところが、この化け物を生み出したのは人間であることが判明する …

[]常識を外れた決断をするということ(百田尚樹「海賊とよばれた男 上」)

出光興産創業者をモデルにした小説 上巻は、敗戦直後の会社復興記と、創業期のストーリーが語られています。 第二次世界大戦前後の激動の社会×国岡という創業者の並外れた決断が絡み合って、相当に読み応えのある文章になっていると思います。 今の時代も、…

[]これはひどい(「7大企業を動かす宗教哲学」)

タイトルに惹かれて買ってみたんですが、この本は駄作だと思います。 著者には申し訳ありませんが、私史上最低の企業分析の1冊。 この本が変だな、と思うのは、 ・どこに宗教哲学の話が書いてあるのか判らない ・松下幸之助が天理教の影響を受けていて、、…

[]例によってタイトルは怪しいが(「ピーター・リンチの株で勝つ」)

株の本っていうのは、どうしてこういう怪しいタイトルをつけちゃうんですかね。 原題はOne up on Wall Streetですが、日本語タイトルは「株で勝つ」と。。こういう名前をつけたほうが本は売れるんでしょうか。ほんと不思議。 内容はとても勉強になります。自…

[]優れた入門書(内田樹「寝ながら学べる構造主義」)

僕が構造主義にはじめて接したのは、橋爪大三郎の「はじめての構造主義」という新書でした。 あれも非常にスリリングな文体で面白かった。ただ、内容はレヴィ・ストロース中心。 内田樹のこちらの新書入門書は、構造主義前史というか、この考え方に影響を与…

[]オトナの意見(内田樹「期間限定の思想「おじさん」敵思考2)

内田樹さんは、 ・オトナになるとは ・社会で生きていくとは という問いに一生懸命に答えを出して、それを伝えようとします。近代/現代哲学の知恵を使いながら。社会における知性あるオトナの役割っていうのはこういうことなんだと思います。 稀に納得でき…

[]経営指標のトリビア(「できる人の決算書の読み方」)

誰かにお勧めされて買ったこの本。正月休みにぱらぱらと読んでみました。 経営指標の見方・読み方を簡潔にまとめた本です。この手の本はかなり類書がありますが、その中でもよくできているように思います。 この業界に入る時に、アカウンティングの手ほどき…

[]社会的上昇欲求があった時代(Tatsumi Yoshihiro "Midnight Fishermen")

山本さんにもらった、劇画作家のたつみさんの未公開作品集 この人の作品には、僕らが知らない日本の「貧しかった時代」が書かれています。それはAlwaysに出てくるような「貧しいけど明日に希望が持てた時代」ではなくて、もっと絶望的で暗い雰囲気をもった時…

[]シニア市場って面白い(村田 裕之「シニアシフトの衝撃」)

だいぶ前からシニア市場は話題ですね。 去年から団塊世代が65歳になり始め。本格的に定年を迎える人が増えて行きそうです。 (60歳になる時に一部定年したんですが、結構な数の人が再雇用されてまだ働いているようです) 前からシニア市場は一回見てみたいと…