[]マーケティング実践講座

どーにも気持ちが晴れない日が続きますね。

こういう時にこういう本を読むと、更に気分が晴れません。


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マーケティング実践講座


大前研一絶賛!という帯を見て買ってしまったこの本、今日の気分が悪いという状況もありますが、半分読む前に腹が立ってきました。


あっさい本だな、と。


ベイン・アンド・カンパニーって伊藤良二さんのところですよね?おっかしいなあ、、、、、と読みながら思いました。


なにしろ内容が浅い。この本を出版する理由が僕には良くわかりません。分析のフレームワークが全部借り物で、1万年くらい前からマーケティングの教科書に載っているようなベーシックなフレームワークを、ベーシックな使い方をした事例がまとまっているだけ。

他のマーケティングの教科書に比べて何が優れているというわけでもなく、何が新しいポイントなのかということも無く、この人がこの本を出すことによってマーケティングという領域にどのような貢献をしたのかが良くわかりません。

教科書だったらコトラーを読んだほうが、他の人も読んでいるスタンダードを抑えるという意味では良いし、コトラーは分厚すぎて嫌だ、というのであれば、和田さんとかが書いている「マーケティング戦略」(ユウヒカク)の方が、もうちょっと幅広いフレームワークが紹介されています。

さらに、独自の視点の教科書というのであれば、半分記号論の影響を受けている森さんの「シンプルマーケティング」の方が面白いし、もっと商品企画より、感性よりということであれば、「芸術的商品企画」の方が断然面白い。 さらにさらに、おまけで書いているつまんないブランド論の章を読むくらいなら、阿久津さんの「コンテクスト・ブランディング」でも読んだ方がよっぽど独創的&実用的です。


まったく。。。。


しかし、学生時代に受けた伊藤さんの講義も、思い起こして見れば、分析に使っていたフレームワークはごくごく当たり前のもので、どちらかというと、その使いざま、基本に忠実なロジックの構築で、普通の人にはわからない問題をあぶりだして改善策を打つ、というようなスタイルの人だったように思います。

そういう意味では、あんまりちらっと本を読んだだけで、この著者の方を判断するのは良くないのかもしれません。

ちょっと言い過ぎたかな。。。。