[]フラガール (2006)
昭和の香りがする映画だなー、これ。
映画の主題の中で、やっぱり最初から最後まで引っ張っているのが「女の生き方」だと思うわけですよ。蒼井優のかあちゃんが、「炭鉱の女は〜」と啖呵を切るシーンがありますが、そういう女の生き方が、炭鉱の閉鎖という環境要因でぐらぐらと揺らぐ。
結局、最後はハワイアンセンターに反対していた人たちも巻き込んで、「舞台で踊って人を楽しませる。しかも女だけで自立をして」という新しい生き方への称賛シーンで幕を閉じるわけですが、この生き方の変革とその受容のスピードが昭和っぽい。
オセロが白から黒へひっくり返るように、だめっ!と思われていたものも、よいっ!と判断されたら、とことん「よいっ!」になるんですね、これが。転向って感じでしょうか。
こういう映画はヨーロッパでは理解不能なんじゃないか、と思いますね。