[]ポケットの中を制したかっ!!

iPhone

問題0703:今後の携帯市場はどのようにセグメント化されるか?



一昨年くらいに、「iPhodが人気って言ったって、どうせ最後は携帯に統合されるんだから、ここでの勝利はAppleにとって未来の繁栄を保障するものではない」と書きましたが、この間発表したiPhoneによって、Appleは未来の繁栄に大きく近づいてしまったかもしれません。



現在の携帯電話の基本コンセプトは、家電話の「子機」を外に持ち出すことだった思います。デザインを見れば一目瞭然で、番号ボタンは「子機」とまさに瓜二つです。自分の部屋で寝転びながら電話が出来る「子機」って便利だよね。これ、外に持ち出せたらほんと便利だよね、というのがここ10年くらいの基本的なアイデアで、サイズや機能はどんどん進化してきましたが、この基本アイデアの延長線上でしかなかったと思います。



現在の携帯電話のセグメントは、この「子機の子孫」が市場の大半を占め、それにプラスしてブラックベリータイプのPDA型携帯電話がすこしあるという感じだと思います。



昔から、「ポケットの中の携帯端末は1つ、多くても2つに統合される」と言われてきましたが、携帯電話はその大本命です。ポケット制覇を目指す携帯端末には、携帯電話のほかに「DSやPSPのようなゲーム機」、「PDAMylo、ポケットPCのような情報端末」、「iPodウォークマンのような携帯音楽プレーヤー」、「デジタルカメラ」などがありますが、正しい戦略としては、すでに大本命である携帯電話を中心に、その他の機能を携帯の中に取り込んでいくことだと思います。



少し先のホーム・モバイルエレクトロニクス環境を考えると、「サーバー・クライアント化」が進んでいくことは間違いありません。ホームサーバーが普及するのか、それともネットワークサーバーが普及をするのかはわかりませんが、とにかく大容量の記憶装置の値段が加速度的に下がり、テレビ番組、映画、写真、動画のパーソナルコンテンツをまとめてサーバーに保存することが極めて普通のことになるでしょう。



そのサーバーからコンテンツをダウンロードして楽しむ・活用するクライアントとして今以上に製品数は増えると思いますが、その中で成功するクライアントの必要要素は優れた携帯性とインターフェースだと思います。画面は今よりも大きくなければならず、キーボードを使うのと同等以上の使い易いインターフェースが必要です。



iPhoneは、その意味で、携帯電話として考えるよりも、「サーバー・クライアント時代」のインターフェースと考えたほうがよさそうです。





回答:レガシーの「子機」携帯電話の割合がここ2年程度で、まず少し減る。(10%マイナスくらいか?)家庭内の「サーバー・クライアント」の時代が本格的に到来した瞬間(タイミングはわかりませんが、そう遠くは無い未来です)に、半数のセグメントがiPhoneタイプのクライアント携帯へと変貌する。