[]国民総所得
GNIって知ってます?
「国民総所得」の略なんですけど、ちょっと前までGNPと呼ばれていたのが、最近はGNIと呼ばれるようになったそうです。国の豊かさを図る指標としてGNPが使われていましたが、生産(Product)よりも所得(Income)で捉えた方がより正確であるとして、呼ばれ方が変わったようです。
で、なんでこんなことをいきなり調べているのかというと、クーリエ・ジャポンに「韓国の大学新卒初任給がついに日本を越える!」という朝鮮日報の記事が出ていたからです。
ソニーとサムソン、ヒュンダイとトヨタ、ドコモとSKテレコムの初任給を比較した記事だったのですが、最近のウォン高を考えても、なんかちょっと高すぎる気がして調べてみました。(韓国の方が15%〜30%くらい高い)
データブック・オブ・ザ・ワールド(2006年版)によると、
(韓国)一人当たり国民総所得:12,030ドル
(日本)一人当たり国民総所得:34,180ドル
とあります。二極化の進み度合いが韓国の方が高いんでしょうかね。
しかし、そんなことよりも面白いのは、韓国と日本の貿易構造。
韓国の貿易構造は(輸出)1,938億ドル、(輸入)1,788億ドル で、03年のデータなのでちょっと古いのですが、貿易黒字構造になっています。ところが、対日で見ると、(輸入)442億ドル、(輸出)221億ドル、で約▲200億ドルの貿易赤字になっています。
輸入品の項目を見ると鉄鋼:11.2%、半導体等電子部品:11.2%、科学光学機器:6.7%、、、とあり、日本から基幹部品を輸入して、製品を作って輸出している構造が見て取れます。逆に、日本に対する輸出項目を見ても、集積回路:15.6%、コンピューター8.7%と、これまた日本の輸出業に不可欠な製品を作っていることが見て取れます。
結局、韓国と日本は、産業構造的にお互いがお互いを必要とする関係になっているのが良くわかります。