[]なぜ「コジマ」ではなくて「ヤマダ」なのか

問題0712:なぜ日本市場は「コジマ」ではなく「ヤマダ」を選んだのか?





僕は電気製品を買うときはビックカメラヨドバシカメラに行くのですが、今、日本市場で圧倒的に大きなディーラーと言えば、やはりヤマダ電機ですね。



公正取引委員会のヤマダへの立ち入りなど、ネガティブな記事も最近出ていますが、裏を返せば、それだけ注目度合いディーラーであるということです。



で、前々から不思議だったのですが、ちょっと前(と言っても5年くらい前か?)までは「ヤマダ電機」なんて聞いたことも無くて、逆に「コジマ」のCMをよくテレビで見ていたものでした。



それがいつの間に逆転したのか。そしてそれはなぜか。



この間の東洋経済に面白い記事が出ていたのですが、結論として、ポイントは「資金力」という論調でまとめられていました。



1992年に大店舗法が改正され、大規模店の営業時間や出店規制が緩和されたことで、家電量販店は大規模化していきます。



今でも「山積み展示」という展示スタイルがありますが、消費者としては、品揃え・在庫の豊富な店舗での買い物を好みます。「選択肢が豊富」、「安い」、「専門性が高い」というイメージが「大規模店」に強く連結しているからです。実際には、店舗面積が広さと店員の専門性などはあまり関係が無くて、むしろ逆相関していることもあるのですが、あくまで消費者のイメージとしては大規模店が持つ魅力は否定できません。



ここで、「大規模店の出展」がKFSということになると、競争は極めて単純になります。つまり資金力の大小です。 そして、それが「ヤマダ」と「コジマ」を分けた要因だったとのこと。ヤマダは積極的な社債の発行で、特に外国人投資家から多額の資金を集めまたのだそうです。集められた資金は積極的な出店攻勢へと使用され、きめ細かく出店計画が実行されていきました。



逆に、コジマはこの時期に財務バランスの悪さから社債の発行による資金収集が出来なかったようです。そして、それがヤマダに出遅れる大きな原因となったという論調でした。



個人的には、資金力以外にも、ロジスティックの組み方であるとか、商談のかけ方であるとか、複合的な要素があるように思いますが、確かに店舗規模の違いが現在でも続いているように思います。





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しかし、このお金という存在、最近なんだかよく分からなくなってきました。特に、自分で投資をするようになってつくづく思うのですが、例えばレバレッジ(てこの原理)を使った時の「お金」って一体なんなんでしょうか?



ちなみに、私レベルの初心者個人投資家でも、高いレバレッジをかければ、数億円のお金を動かすことが出来ます。ところが、自分の手元には数億円なんていうお金はないのです。



つまり、実体が無い。



まるで幽霊のような存在のお金が、世界中を駆け巡り、ある企業を勝者に仕立て上げています。これがグローバリズムということなのかもしれませんが、どうも気味の悪い感じがするのは私だけでは無いと思います。