[]二つの祖国(上) 山崎豊子
うち、テレビが無いので、山崎豊子の本は完全にドラマを観る代わりになってます。
山崎豊子の作品の中ではこれはややマイナー気味の作品でしょうか。太平洋戦争中の日系人の生き様と苦悩を描いたものです。
面白いのですが、たとえまったく同じ登場人物、ストーリーだったとしても、仮に設定が日系二世ではなくて架橋の人だったとしたらどうなんだろう、とか考えてしまいます。
きっとそれほど面白いとは思わないんだろうな、と。
とすると、やっぱりこれは自分の中に眠る日本人的な何かに作用した面白さなんだろうなと思います。
ただし、このストーリーは「人種差別」というテーマ以外の観点からも読むことが出来て、例えばそれは「世代間格差」だったりします。日系1世と2世の価値観の違いをどう考えるのか、とか。
出張中の飛行機の中でさらっと読んでしまったので、きっとこの勢いで読みきっちゃうんだろうな。次の本をAmazonで注文しとかないと。