[]質問する力

日本はお盆休みのようですが、UKにはお盆という概念は無いので、今週も普通に働いています。



早めに帰りたかったのですが、帰り際にとある同僚と話していて、前々から気になっていたことを思い切って言ってみました。それは、、、



















「あなたはWhyという質問を連発しすぎなんではないか?」ということ。







これはきっと賛否両論が出るし、僕自身も自信を持って「あなたはWhyと言い過ぎた」とは言えないのですが、この同僚と話していてとても気になる。





気になる理由は簡単で、すべての事柄をシステマチックに理解するには一日はあまりにも短いから。



大前研一を出すまでも無く、「Why」という問いを発しなさ過ぎる人は大勢居て、これは本当に困りものなのですが、「Why」と問うべき事柄と問う必要の無い事柄がある、と僕は思います。



聞いていて、「うーん」と思うWhyの質問に、例えばですが、「先月のシェアは10%を想定していたが、9%に終わった。Why?」というものがあります。



こういう問いにも一定の意味があることは認めます。ビジネスは因数分解が基本なので、ある現象を引き起こした要因を特定することはとても大切。しかし、そういう一定の意味を認めつつも、僕は、この手の質問にはセンスが無いと思います。





理由は、その答えを知った後のアクションが想定されていないから。





そうでは無くて、この場合は次のように聞くべきだと思います。すなわち、「先月のシェアは10%を想定していたが、9%に終わった。この事実に将来の展開に関わる重大な意味はあるか?



「Why」ではなくて「YesかNoか」を聞くべきです。「Yes」でも「No」でもどちらにしてもその理由(Why)を考えなければならないのですが、最終的に「No」ならば、この結果にそれ以上時間をかけるのはムダだし、「Yes」の可能性があるのであれば、ここはとことん掘り下げていくべき話になります。



スピードはビジネスをする上で非常にプライオリティの高い項目です。そのスピードを犠牲にするような質問の仕方は避けるべきです。質問をしたその後、何をするのか、が想定されていないと、えてして行動のスピードが落ちます。特に「売上が悪い原因はなぜか(Why)?」という問いを発すると、得てして「言い訳」が出てきます。



「言い訳」とはつまり、自分にはどうしようもない原因をあげつらうこと、です。「バイヤーに会えない」「消費指数が下がった」「テロの影響」などなど。これが本当の原因なのであれば、それは知っておく必要がありますが、自分にはどうしようもないことにいつまでも固執してもしょうがありません。



Whyという質問は、こういう底なしの「言い訳オンパレード」を誘発する可能性を持っていることを理解した上で質問はセンス良くしていく必要があると思います。





なーんて話をしていたせいで、今日も帰りが遅くなってしまいました。こんなこと書いておきながら、自分のプライベートのプライオリティのつけ方が一番下手なのは自分だったりするわけです。