[]Picasso / Manet "Le Dejeuner sur l'herbe"
前回、長蛇の列を前にして挫折したオルセー。
今回は時期外れのためか行列もほとんど無く入れました。
ここの印象派のコレクションはすごくて、それについては後々書きますが、今回最も刺さったのはこれ。
"Picasso / Manet : Le Dejeuner sur l'herbe"
グラン・パレ、ルーブル、オルセーと、3館同時にピカソ関係の展示展をしているのですが、このオルセーのものはすごかった。
マネの「草上の昼食」をモチーフにしてピカソが再構築した作品が大量にあるのですが、それを展示しています。
ちなみに、マネのもともとの絵が↓これ。
誰が見てもやっぱりおかしいですね、この絵。
なんで女性だけ裸なのかわからないし、4人の関係がひどく分離して見えます。同じ風景に4人居ると見せかけて、実は別々の絵を組み合わせただけなんじゃないか、と思ってしまうくらい不自然。
ピカソはこの絵を見たとき、"I tell myself there is a pain ahead"と言ったそうですが、この絵を再構築したピカソの絵が↓これ。
もしくはこんな↓感じ。
もともとのマネの絵を題材にして、ピカソは幾通りにも再構築を試みています。その大量の作品が同時展示されていて、まさに圧巻。
一つ一つのバリエーションにおいて、何を狙っていたのかは中々解釈が難しいものがありますが、絵の人物の関係性は大幅に変えられているのが素人目にもわかります。構図的に人物の配置が変えられていたり、服を着せる・着せない、を変えてしまったり、左側の男性を消してしまったり。。
こんな絵が大量に展示されていて、途中であまりにも可笑しくて笑ってしまいました。
非常に面白い展示展でした。まだしばらくやっているようなので、まだの方は是非に。