[]なぜかこれが一番刺さった

オルセーは良いですね。



4階?5階?の後期印象派のコレクションがすごくて、ゴーギャンとかセザンヌとかの、教科書で見たことのある絵画が目白押しでした。



が、個人的に、なぜか一番刺さったのがこれ↓。



ロートレック1




ロートレック(Henri de Toulouse-Lautrec)の、おそらくデッサンじゃないかな。木版にさらさらっと描いた女性(おそらく娼婦)の作品が集められている部屋で、未完成かな?と思うものも多くありましたが、それがかえってよかった。



この人、ムーランルージュのポスターなどでも有名ですが、表現がショービジネス的というか、メリハリが利いています。



このデッサン↓なんて、







ロートレック2






半分以上色を塗っていませんが、その為にかえって「どこに視点が集中していたのか」が良くわかります。(おそらく美しい)白い顔とコントラストを成す黒のドレス(の一部)、そして帽子の美しい装飾。それがロートレックの目に入った大半なのだろうし、翻って観客に表現したかった部分なのだろうと思います。



ミニマリズムというか、大半を捨てて部分を強調する潔さというか、九鬼周造の「いきの構造」に言われているような「消えてなくなってしまう運命ゆえの美しさ」のような、そんな美しさを感じる作品群でした。