[]トップが「身を切る」ことで求心力を高める

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週刊ダイヤモンドの先週の特集「さよなら!伝説のソニー



たまたま立石さんの新書を読んだ直後だったので、「またか」という感じでしたが、やっぱり多くの日本人がそれでもまだソニーに注目をしているということなんだろうと思いました。記事の内容に関しては、まあ、さておきなんですが、ちょっと考えてしまったのがこれ。



ストリンガーはじめとしたマネジメント層の給料がやり玉に上がっていました。「これだけ業績を低迷させておいて、8億円ももらってるストリンガーって何なのよ?」という話。



8億円という金額が高いのか安いのかはなんとも言えませんが、日本人の心をつかむ上ではもうちょっとやり様があるかもしれません。



ジョブスの給料が1ドルだったことは有名ですが、先日、Facebookのマーク・ザッカーバーグも自身の給料を1ドルとすると言っていました。



これも、アメリカの例ですが、バークシャー・ハザウェイウォーレン・バフェットは総資産470億ドル(約3.8兆円)ですが、その資産の99%はバークシャー・ハザウェイ社の株で、自身の給料はたったの10万ドル(約800万円)だそうです。自社の業績と資産が連動していて、フローでもらっている給料は、下手をするとソニーの普通の社員よりも安いかもしれません。



当たり前ですが、こういうリーダーの方が信頼されるし、求心力も高まります。「ああ、この人は会社と心中するつもりなんだ」、というメッセージを出す上で、これ以上のFactは無いでしょう。



ソニーのPBRはすでに1.0を大きく割ってしまっていますが、例えば、少なくともそれを1に戻すまで「身銭を切って立て直す態度を示す」というのは、求心力を高めるオプションとしてありなのではないかと思うんですが、どうなんでしょうかね。