[]地熱立国に向かってほしい(真山仁「マグマ」)

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前職の先輩にお勧めされて読んだ本。



2006年の本ですが、311の後に周知になった電力政策・業界の構造問題がそのまま書かれています。

PEが地熱開発の会社を買収してターンアラウンドさせる、というコンテクストで地熱発電と電力業界の話が書かれていて、とても面白い。これ、結構重要な論点だと思うんですよね。



エネルギーは社会の根幹なので、きちんと理解した上で最適な選択をしたいと思います。



・そのエネルギー調達は永続可能(数千年〜)なのか?

・そのエネルギーは安定しているのか?

・そのエネルギーは安価なのか?



ということを考えた場合、日本は恵まれたことに地熱発電の可能性が高い。



現状は掘るコストが非常に高いのですが、この分野でイノベーションが起きれば、地熱だけで国内のエネルギーはまかなえるのではないかと思います。



小説に出てくるような「とにかく掘っていけば地中の温度は上がるんだから、地上から水を注入し、人工的に熱水溜まりを作ってそれをくみ上げてタービンを回せばよい」というようなイノベーションで単価が劇的に下がることを期待してしまいます。