[]常識を外れた決断をするということ(百田尚樹「海賊とよばれた男 上」)

 海賊とよばれた男




出光興産創業者をモデルにした小説



上巻は、敗戦直後の会社復興記と、創業期のストーリーが語られています。



第二次世界大戦前後の激動の社会×国岡という創業者の並外れた決断が絡み合って、相当に読み応えのある文章になっていると思います。



今の時代も、政治的にはきな臭い匂いが漂い、また普通では考えられない決断をしたものが新しい社会や組織を作り出す時代だと思います。そういう意味で、我々の社会に重ねて読むと非常に面白い。



結局、組織は人で動きます。優れたリーダーが、意識の高いメンバーのベクトルをバシッとそろえれば、組織は非常に大きな力を発揮します。どのようなリーダーが、どのように社員を育て、日ごろから接し、処遇をすると強い組織となるのか。そんな一例を見た気がしました。