[]トッツィー(1982)
2006年に見る映画ではなかった気がします。残念ですが。
女装・男装ネタのはしりって何なのか分からないのでなんとも言えないのですが、女装して(男装して)社会で裏の生活を送る、という話はかなりのパターンを見たので、今となってはそのこと自体には面白さは感じません。
ただ、80年代の作品らしく、ウーマン・リブの匂いが多少しますね。
ダスティン・ホフマンが好きになってしまった女優(ジェシカ・ラング)の父親が、女装したダスティン・ホフマンを口説き、求婚してきます。更に追い討ちをかけるように、帰宅したダスティン・ホフマン(女装中)に共演者のおっさんが迫ってきます。
「男がくどき、女が受ける」という、構図、大半のラブ・ストーリーだと、観客としては自然に受け入れているわけですが、この作品の場合は、口説かれる女が男の女装のため、異様な違和感を感じます。(それが笑いどころなわけですが)
そして、「あれ、そもそも何で「男が口説いて、女が受ける」ことになってるんだっけ?」という妙な疑問が頭に残ります。ジェシカ・ラングが、ダスティン・ホフマンに対して取る態度も、当然ながら、ドロシー(女装中)の時と、ドーシー(普通)の時とで全然違いますしね。
最後はハッピーエンドですが、どーも変な疑問が頭に残ったままになってしまいました。
ちなみに、この作品、中学生の時に、「部屋においでよ」というマンガのひとコマで、「やべ〜、おれトッツィーしか見てねーよー」という主人公の一言を読んでから、いつかは観なくちゃと思っていた映画でした。
15年越しでやっと観ました。
1982年アカデミー賞
□助演女優賞 ジェシカ・ラング