ALWAYS 3丁目の夕日(2005)

3丁目の夕日



渋谷から今帰ってきました。



寝坊して12時まで寝ていたこと以外はとても良い日でした。昼過ぎまで家で本を読んでいたのですが、あまりの寒さに耐え切れず、早々にアカデミーヒルズへ。 結構混んでましたね、今日。



それにしてもヒルズはいつ行っても完璧な空調なので助かります。結構良い本を一冊読み終えて(後日書評書きます)、18時のバスで渋谷へ。





目的は公開期間延長になった「ALWAYS 3丁目の夕日」を観ること。





結論から言うと、とても良い映画でした。



開始直後のCGで作った昭和30年代の町並みを見せるシーンは、ちょっとクドイなーと正直思いましたが、脚本はかなり良い出来なんじゃないでしょうか。





なにしろ、誰が主人公なのかわからない。





茶川竜之介(吉岡秀隆)が主人公なのだろうとは思うのですが、子役の淳之介(須賀健太)の存在も同じくらい重要だし、お向かいの鈴木オートのオヤジ(堤真一)、六子(堀北真希)、奥さん(薬師丸ひろ子)、一平(小清水一揮)の存在もやっぱり同じくらい重要で、ヒロミ(小雪)のサイドストーリーもやっぱり同じくらい重要。(指輪のシーン、泣きました)





人間 「関係」 を描いた作品なんですね、要するに。 関係を描写した脚本なので、誰か1人が主人公として突出した感想が残らない。



六子と鈴木オートのオヤジが就職早々大喧嘩し、茶川竜之介が成り行きで預かることになった淳之介に対して「常識で考えろよ!俺とお前は赤の他人なんだからな!」と突き放します。そういう、直球の人間付き合いってあんまり無いなーというのが現代の大方の人の感想なんじゃないかと思いますし、少なくとも僕の周りにはそういう人間関係は皆無です。





SFに憧れが抱けた時代への懐かしさ、貧乏から立ち上がろうとする時代への懐かしさ、いろいろな懐かしさに加えて、濃密な人間関係への憧れが極めてストレートに喚起されます。





上映中、何回か泣いてしまいました。良い作品です。