[]民族という名の宗教

民族という名の宗教

ヨーロッパに来て2週間。



1週目はフランスに、先週はスペインに行ったわけですが、数時間の移動でまったく違う言葉を話す人の国に行くっていうのは、変な気分なわけです。



言葉も違うし、建物と道路の作り方が違う。



そんなこんなで、スーツケースの中に突っ込んであったこの本を読んでみました。



本を開いたら2000年4月のレシートが出てきて、ああ、これは大学院に行く前に買って、6年を経てやっと読んだ本なんだということが判明。





人間の強さの基本は集団を作ることにあるとした上で、「民族」という考えが、19世紀以降、産業革命以降の「まとまった市場」に対する要望と、それ以前の帝国からの独立のための集団形成の要望をもとに生まれた、としています。



91年に書かれた本で、はじまりと終わりは、社会主義の歴史的な意義に言及しているあたりが、時代を感じさせます。



高校生くらいの時に読んだら、もうちょっと違った感想を持ったのでしょうが、「民族同士のいがみ合いをどう解決するか」のような大きな問題を考える前に、「隣に居る他人(民族関わらず)とどうコミュニケーションをとるか」という差し迫った問題に迫られている自分としては、ちょっと話が大きすぎましたね。



こんな卑近なことしか考えられなくなった自分に愕然としつつ、、しょうがないのでご飯食べに行ってきます。





それよりも、これ、赴任とかになると結構さびしいですね。。一緒にご飯食べる人を探すのに苦労する。。