[]沈まぬ太陽2 アフリカ編・下

sizumanu2

パキスタンからイラン、ケニアまで



アフリカ編に共通するのは「信義」「孤独」「家族」。信義を曲げず孤独を取るか、妥協して家族を取るか。その葛藤の隙間を、パキスタン、イラン、アフリカの赴任地の描写が埋めていきます。



これほど極端な選択を迫られる人は多くはありませんが、強弱の差こそあれ、人生の中で「AかBかどちらかを選べ」と言われることはあるでしょう。



この本に惹かれるのは、現代の流刑という主人公に対する同情から来るのではなく、AかBかの選択を潔く決行し、そして苦しみに耐えるという精錬さから来るのだと思います。