[]ぼくの大切な友達 (2006)

僕の




「あなた、友達いないでしょ」というシュールな質問から始まるフランス映画。(*以下、微妙にネタばれ注意*)





ストーリーの中で、「友達って何?」という定義が幾つか出てくるのですが、主人公のフランソワは「友達とは自分のために危険を冒してくれる人だ」と考え、せっかく仲良くなり始めたタクシー運転手のブリュノとの友情を決定的に壊してしまいます。



この展開の中で、フランソワに裏切られたことを知ったブリュノは、フランソワが20万ユーロで買ったギリシアの壷を叩き割るのですが、この壷が割れた瞬間にフランソワの「友達」の定義が大きく変わります。



彼はアトリエの共同経営権を手放し、ブリュノのクイズ番組出演と100万ユーロ獲得を助け、周りの人々もこれ以降フランソワを友達として認め始めます。





「損得勘定が友情を阻害する」というテーマを時にはユーモアを、時にはシュールにもって描いた作品で、個人的にはとても楽しみました。



監督はパトリス・ルコント。この人の作品は以前に「列車に乗った男」を観たことがあります。共に中年の友情を軸にストーリーが展開されていきますが、個人的には今回のものの方が良かったかな。