[]総選挙をどう捉えるか

日本では総選挙ですね。



投票することが義務だ、とは思いませんが(投票しないことによる消極的な意思表示というのもあると思います)、どうも世界情勢を含め、世の中のベクトルが過去とは違った方向に向き始めているようなので、自分の考えを整理するために少し日本の政治を調べました。





【前提】

−戦略とは資源の最適配分のことである、と考える

−最もその戦略に同意する政党に投票をする





自民党をどう捉えるのか】



内政、自民党、農村基盤の政党で、過去60年間、生産性の低い農村の労働人口を都市に移動することを良しとし、代わりに産業化で都市に集中した富を道路など公共事業の形で地方に再配分することでバランスを取る政党でした。



この仕組みは日本の貧富の格差の拡大(地域間格差)を抑えるという意味では機能をしていました。



また、外交的には吉田茂から55年体制を経て、意図的なアメリカ追従の立場を取り、これによって安全保障上の懸念を解消し、それ以降は立法府としては外交についてアメリカ追従以外の大きな方針を採ること放棄してきました。



ところが、この自民党の基本姿勢(農村基盤、アメリカ追従)は、産業競争のグローバル化と世界の多極化という環境の変化になじまなくなってきており、その結果、小泉政権以降はポピュリズムに頼る戦術を取るようになりました。が、これは根本的なシステム不全の問題なので、人気の継続的な保持の能力を持たない小泉さん以降の首相によって終末へ向かっていると認識をしています。



ちなみに、小泉さんはアメリカ追従は堅持しましたが、農村基盤を切るという判断をしたので、まさに自民党を「ぶっ壊した」形になりました。





民主党をどう捉えるか】



農村から人が都市に流入する、という時代ではないので、今の時代に即して資源配分を見直さなければなりません。基本的には成長領域を見定めてそこに集中的に資本投下をする必要があります。



日本の場合、良くも悪くも経済規模は過去の先人の方々の功績で大きくなっているので、収支のバランスを改善するという大きな課題はあるものの、投下される資本量は他国との競争上優位に立つ可能性があり、正しい選択をすれば次世代の○○立国という大施策をとることは可能だと考えます。



民主党の2万6千円の子供手当てなどはばら撒きに見えますが、高校無償化、など生まれてから高等教育を受けるまでを国が面倒を見ると言っており、これは「資源を未来世代に再配分(投資)する」という姿勢だと理解しました。



外交に関しては、それでも超大国であるアメリカと、今後の多極化の時代での周辺国との付き合いのバランスをどう取るかが重要になりますが、これは残念ながら民主党は未知数に見えます。





民主党政権に変わる可能性が高いのだそうで、私も在外投票をしようかと思っているのですが、今回は腹に落ちた理解を持って投票をしようかと思っています。