[]事業仕分、次からはこんな風にしたらどうですか?

国の借金をどうにかしてほしいですよね、ほんと。自分の借金じゃないけど、気になって夜も眠れない。



今年のUKの選挙の件をちらほらとメディアで目にするんですが、争点の大きな一つが国の借金になるようです。



世界的に先進国は調子が悪くて、UKも今年は国の負債がGDPの12.6%になる見込みだそうです。(日本は8.9%、アメリカは13.0%の見込み)



保守党が勝てば歳出カットになり、労働党は保守党は増税とセットにするつもりだということを批判する、という構図になっています。選挙なので最後までどうなるかはわかりませんが、どちらかというと保守党のキャメロンの方が有利と見られているようです。





日本は先進国の中でぶっちぎりの借金体質なのですが(GDPの200%超、こんな国無いんだけど。。。)、借金することに慣れすぎてしまったのか、最近あんまり話聞きませんよね? 去年の選挙の時も争点は「いかに自民党を罰するか」ということで、民主党マニフェストに投票したというよりは、自民党に対する反発が民主党に流れた、と聞いています。





民主党も最近雲行きが怪しいようですが、選挙で勝った理由が理由なので、当然かな、という気もします。個人的には自民党よりはだいぶまし、と見ているんですが。。





ところで、民主党は去年から事業仕分けを公開してやっていますが、あれ、日本ではどう受け止められているんですか?



年末の日経を見ていたら、今年の名言集のところで、ノーベル賞野依氏がスパコンへの投資凍結に関する、「歴史の法廷に立つ覚悟あるのか」という発言が挙げられていて、事業仕分けはおかしい、という論調の文章が載っていました。





一般の人たちの認識もやはり事業仕分けはおかしい、という印象なんでしょうかね?





僕は、国の借金をほったらかしにして毎日ぐっすりと眠っている現代の日本人のほうが「将来、歴史という法廷に立つ覚悟はあるのか?」と思います。 よくあんな状態で安眠できるな、と。 次の世代に一体どういう国を残す覚悟なのか。





まー、でも科学技術に投資しなくて一体何に投資するのか、という気持ちは判りますので、次回からこういう案件の事業仕分けはこういうようにしたら良いんじゃないかと思うんですね。



つまりこういうことです。





二つ以上の政策をペア(グループ)で考えて、ある予算Aで削った予算のうちのいくらかを他の予算Bに回す。



例えば、スパコンを削ってゲノムを厚くする、とか。



科学技術で先端に居なければならないのはわかった、と。けど、スパコンはどうやら投資対効果が悪いので、ゲノムに集中しよう、というような集中と選択を行う、ということです。



歳入が限られているので、全体は削減する必要がありますが、その中でも厚くするところは厚くする。







日本の大手企業を見ていると良くわかりますが、どうも我々はあれもこれも、と総花的に手を出す悪い癖があって、国家運営でもきっと同じようなことをやっているに違いない、と思うんですね。



世界における日本の経済規模は相対的に縮小していきますので、この分散投資ではもう世界で勝てない。



日本の国の歳入は約40兆円ですが(歳出が100兆円で、60兆円は赤字国債というとんでもないことをやっています)、中国の歳入はなんと80兆円を超えたそうです。日本の倍ですよ、倍。



こういう状況はこの先さらに拡大していきます。 これが我々の将来です。





抜本的に、国の戦略を考えなおす必要があります。この先、どうやって飯を食っていくのか。日本の将来はどう考えても過去の延長線上にはありません。それをしっかりと分析して考えるのが、これからの日本人(政治家のみならず一般の人々も)に必要なことだと思います。



というわけで、事業仕分けは来年もしっかりとやってほしいと思っています。