[]ポンピドゥセンターの企画展を観てきた (その1) シュールレアリズム

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ポンピドゥの企画展は刺さることが多くてとても楽しいのですが、今回もやっぱり刺さりました。





二つあって、今回はソラージュのほうがやっぱり刺さり度合いは高かったのですが、まずはシュールレアリズムのもの。





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今回は、ああ、芸術っていうのはこういう活動のことなのか、ということが府に落ちました。



どういうことかというと、芸術作品というのは、その時代を外から眺めてみて、その視座の上で表現されたなんらか、ということです。







なんで、こんな簡単なことに今まで気づかなかったんだろう。





上の写真は、シュールレアリズムのフォトスクラップですが、フロイトの無意識の世界の探求の写真版に見えます。この時代、20世紀初頭は、人の内面、特に無意識に対する新たな興味が沸き起こっている時代で、そういう視座で芸術に取り組むと、こういうものになる、と理解しました。



魑魅魍魎とした無意識の世界の表現は、混沌として脈絡が無く、実験的に見えます。



だから、今の人にとっては、これが何を表現しているのか、ということはあまり意味をなさないように思います。無意識を表現して、で、それで?と思うのが現代の普通の人ではないでしょうか。



意識と無意識と、という概念はすでに一般概念に組み込まれているので、いまさらそれを表現する必要は無い、ということでしょう。





今回は、あとはやっぱりマン・レイ、ダリ、あたりが博物館的に観るには面白かったように思います。



しかし、フロイトっていうのは、当時は相当な衝撃だったんでしょうね。