[]「破壊的イノベーション」が横から来たケースか。 (「異業種競争戦略」内田和成)を読んだ)



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御立さんと言い、内田さんと言い、とてもメタファーの使い方が上手いなあと思いますよね。



大前さんに「内田さんは本のタイトルのつけ方が上手くない」と言われていましたが、この本のタイトルは絶妙ですね。もともとは異業種「格闘技」というコンセプトなのですが、「格闘技」とタイトルにつけるとK-1とか格闘技のコーナーに並べられるんじゃないかということで「競争戦略」という名前にしたとかしないとか。



内容は、最近そこかしこで見られる既存の業界への異業種からの殴りこみ、についてのケーススタディと、そういう新しい状況に対応するためのフレームワークについて、です。



一般的なバリューチェーン(企画、製造、流通、営業、みたいな)だと異業種からの殴りこみがどう発生するかが読み解けないので、より大きく事業連鎖を見て、そのビジネスモデルを再構築することが必要、うんぬん、という話をしています。





破壊的イノベーションは、品質が劣ると侮っていたものが、あるタイミングで顧客の期待値をクリアーしてしまって、価格差の競争力で既存の商品を駆逐してしまう、という「下からの」攻撃でしたが、最近は、この「下から」に加えて、異業種という「横から」の殴りこみが結構ありますね。



これは、既存のビジネスモデルを分析して、そのアキレス腱を切りに行く新しいビジネスモデルで攻撃をかける、ということで、日本人っていうのはこの手のビジネスモデル競争に弱いのかな、と思っていたのですが、よく見たら色々とケースがありますね。セブン銀行とか。



こういう戦い方をぜひグローバルで仕掛けたいと思うんですよね。