[]実は人はマニュアルにがちがちに縛られると幸福を感じるんではないか?

hyoshi




ゼンショー特集っていうのはすごいですね、今週の日経ビジネス



内容は、ゼンショーの企業カルチャーが一部の隙も無い効率追求型企業であり、徹底して社員にマニュアルを守ることを要求する会社であるというものと、創業者であり社長である小川賢太郎氏の強力なリーダーシップ(=独裁性)についてのものでした。



「牛丼をよそる時は左足に重心をかけて、、、あと5センチ腰を落として、、」みたいな細かいマニュアル指導の様子を聞いて、「うわー、こんな会社じゃ働けないわー」と思ったんですが、よくよく思い返してみて、実はこういう細かいマニュアルに縛られるの、日本人は実は好きなんじゃないか?と思いました。ゼンショーの業績が良いのも、実は社員が積極的にこういうマニュアルに縛られ、そのために会社のベクトルが完全に一方向に向いたことによるんではないか、と。



これまで日本では「個性を出しなさい」みたいな、漠然とした教育方針が無批判に受け入れられていたように思います。欧米キャッチアップメンタリティの反動だと思うんですが。



「個性」ってなによ?という定義がはっきりしない中で、そのはっきりしない定義のものを要求されるのって結構しんどいと思うんです。そういう要求をしている大人に限って大して個性的じゃないことが多いし、本当に個性的なロールモデルなんてそうそう近くに居る訳でもないので、意味もわからず苦しい少年・少女時代をすごしたひとって結構いるんじゃないかと思うのです。



誰もが個性的でなければならない、っていうのは実は悪魔の教えみたいなもので、何の個性が無くても安心して生きていける仕組みが「社会」の本質なんじゃないかなんてことをちらりと思いました。そういう意味で、人が安心して身を任せられる「マニュアル」って意外に人の幸福度をあげるんじゃないか?なんて思ったりして。