[]時代の要請に答えた建築思想?(森美術館:「メタボリズムの未来都市展」)

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ポスターにちょっと惹かれるところがあって、森美術館で開催中の「メタボリズムの未来都市展」に行ってきました。



メタボリズムって「新陳代謝」の意味で使われていたそうです。言葉自体にダイエットのイメージがあるので、無駄を省いてミニマムな作りにする、とかそういうことかと思ったら、そうではなくて、どうやら有機的に成長していく都市、というイメージで使われているようでした。



いずれにしても、成長と拡大が基本にあるので、今観るとやっぱり過去の産物に見えます。



これは、都市人口の増大と産業の近代化、という社会的要因にドライブされた建築哲学で、その反対では無いということに気づいた時点でとてもつまらない展示会に思えてきてしまいました。



つまり、哲学→建築→社会、という主体的な思想ではなくて、社会→建築→哲学、という時代のニーズに即した受動的な存在なんではないか、と。



思想は社会と関係しますが、社会の奴隷に見えてしまうととたんに興味がなくなっちゃうんだよな。