[]シンガポールに仕事ないかなー

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「アジア(特にシンガポール)で仕事がしたい」というと、大抵、「あんな文化の蓄積のないところに住んでも面白くないよ」と言われます。



確かに国中お金のにおいしかしないし、ショッピングセンターばっかりで歴史や文化の蓄積をまったく感じない国ではありますが、そんなことはどうでも良いんです。



結局、文化や芸術ってお金の関数。イタリアの美術館に行くと、16世紀くらいまでの宗教絵画ばっかりで、スペインの美術館に行くと、16〜18世紀の貴族の肖像画ばっかりで、フランス・UKに行くと19〜20世紀初頭の近代美術の層が厚くなり、アメリカの美術館に行くと20世紀のモダンアートが多くなるのは、結局その時代時代のお金がどこに集まっていたかの表象なんだと思います。



なので、たぶん50年後にアジアの美術館に行くと、21世紀の芸術・文化の所蔵が一番厚いのってアジアだね、ということになっているんだと思います。逆に言えば、日々の生活で気づかないけれど、そういう新しいアートって今この瞬間、アジアのどこかで生まれつつあるはず。



今の文化の蓄積のなさを嘆くより、今何が生まれているのか、目を凝らして見極めていくのが正しいアジアの楽しみ方だと思います。



あー、ほんとにアジアで仕事がしたい。シンガポールに仕事ないかなー。