[]日本語の感度(「原発危機と東大話法」:安冨歩 )

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ちょっと前に、池田信夫氏とネット上で激しいバトルを展開していた安冨歩教授の本



すごいタイトルの本ですが、本書の中では香山リカ氏と池田信夫氏の文章が「東大話法」の使用事例として分析されています。しかも、強烈なぶった切り様。池田さんとのバトルってこの本がきっかけ???



思うに安冨さんは、日本語の使用についての感度が非常に高いんだと思います。使い方のおかしな言葉に遭遇すると、気持が悪くてしょうがないのではないかと。



仕事をしていると、英語を使っている時のほうが思考や表現がクリアになっている、と感じることが結構あります。英語を使用している時は言葉のロジックの組み立てを考えながら話すんだけど、日本語だと、よくよく考えずに頭に浮かんだ言い回しをそのまま使ってしまう。



なので、確かに日本語のほうが断然流暢なんだけど、言葉の定義を曖昧にしてしまったりロジックが緩くなったりするんですな。



それを、一つ一つ、「この人は今、どうしてこの言い回しを使ったんだろう」「この枕詞にはどういう意味があるんだろう」ということを突き詰めていくと、安冨さんがまとめた「東大話法」のようなルールが浮かび上がってくるんではないかと思います。「東大話法」というと、ちょっと語弊があるように思いますが、よくみるおかしな日本語の議論の話のように思います。



批判を恐れず、歯に物を着せぬ態度でおかしいと思うものにおかしいと言い切るので、安冨さんの本は面白いですね。ただ、ほんとにストレートにものを言うので、夜道で後ろから襲われるんじゃないかと心配になってしまいますが。。。。