[]書名の通りの本(ジョセフ・オコナー他「コーチングのすべて」)
コーチングって、日本ではまだマイナーな領域ですね。
「怪しい自己啓発でしょ?」というのが大多数の人の感覚だと思います。
(実際、そう言われる)
でもまあ、この反応は当然と言えば当然。人は良く知らないものは信頼しませんね。
この分野、もともとの発祥が米・英で、特にアメリカではこの30年くらいの間で方法論としても哲学としても深化を続けています。日本における状況とはだいぶ違う。特に、日本でのコーチングへの認識と違うのが、
1.コーチングのルーツや歴史がきちんと自省されている
−コーチングはどこから来て、どこへ向かうのか
2.他の十分に確立した学問や専門領域との繋がりが模索されている
ということ。これによって、コーチングとは一体なんであるのか?という基本的な問いに答えることが出来るようになっています。なので、信頼しやすい。
この本は、この「コーチングとは一体何であるのか?」という問いを、歴史、方法論の幅的、隣接領域との関係、社会的意義、といった観点で考察したものです。
厚みのある情報で、相当しっかりとした本。コーチングを勉強している人にとっては優れた参考書だと思います。