フランクリン自伝

フランクリン

「独立宣言」「米仏同盟条約」「対英講和条約」「連邦憲法」の4つの文章に署名をした「典型的アメリカ人」ベンジャミン・フランクリンの自伝。



随分プラグマティックな人ですね。政治家・有力者として有名ですが、実業家の考え方に随分近いように思います。



「ビールを飲んで生じる体力は、ビールの原料である水に溶け込んだ大麦の粒に比例するのであり、1パイントの水と一緒に1ペニー分のパンを食べた方が、1クォートのビールを飲むより体力が付く」



生産管理でもやっていそうな言い方ですね。



理性の力で社会はどこまでも発展していくに違いない、と信じて疑わなかった19世紀近代の個人の姿勢を感じます。



ところで、この理性への過度な信頼ですが、最近また復活しているように思います。ポストモダンと言われていたちょっと前の時代から時代の方向がまた変わってきているような。



今の時代を10年後から振り返ると、多分「ネットワーク時代」とかなんとか命名されることになるんでしょうが、集団としてはネットワークなんだけど、個人としては合理的であることが再度求められているように思います。



結局、「世の中でいかに役に立つか」が大事でしょ?そのためには合理的に生きていく必要があるでしょ?みたいな近代の匂いが最近自分の周りから漂っているように感じるのは僕だけでしょうか?