[]花様年華 (2000)
ウォン・カーウィ作品。
これは大胆。映像的にもストーリー的にも、トニー・レオン、マギー・チャンの2人しか見せない仕上がりになっています。
ここまで、主演の人物以外を切り捨てた脚色って珍しいんじゃないですかね。徹底した心象風景の描写が続きます。その心象風景も複雑なものではなくて、つかず・はなれずの微妙なところのただ一点。ストーリー上な意外性は無いし、まあ、言ってみれば最初からラストが分かる、、、っていうかストーリーが最初にキャプションで暴露される。
こうなってくると、役者の存在感と映像的な表現の優劣のみが映画品質を決定する要素になります。そしてそれに成功している。
主題曲のリフレイン、要所要所で挿入されるスローモーション。
本当にシンプルで大胆。
結構好きだな、こういうの。
2000年カンヌ国際映画祭
□男優賞 トニー・レオン