[]Rodchenko & Popov : Defining Constructivism (Tate Modern)
先日のいまいさん御来英の際に行ってきたTateの企画展
最近めっきり離れてしまっていますが、ソーシャル・マーケティングの観点から見た方が面白かったかな。もしかしたら。
ロシア構成主義はロシア革命後の社会主義運動と密接につながっていて、芸術の為の芸術ではなくて常に社会との関係を見て取ることが出来ます。そういう目で見ると、たとえばRodchenkoらの線画は僕には↓のように見えました。
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白紙の紙を2次元の無表現とします。そこに、1本線を入れると、2次元の無表現空間は2つの空間に分割されます。盲目的に線を引けばただの落書きですが、何かを意図して線を引くと表現が始まります。
さらに、2つに分割された空間を次の線で分割するとさらに空間は分割されていきます。そこからさらに分割していくとさらに空間は分割していきます。
ここに意図をこめていくと、もともとの白紙の2次元空間は、複数次元の意味をもった空間へと構成されていきます。
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2次元上に複数次元の事象を表現しようとする試みはたまに見ますが、これもその一種に見えました。
定規やコンパスを使うところに社会主義的な時代背景があるようですが、キャンバスという有限空間に意味のパーツを整然とはめ込んでいくところに計画経済的な観点が見えるように思います。
そんなことを考えた企画展でした。社会活動のマーケティングを考えるときにまた紐解いてみようかな。