[]日本の製造業の国際化は間に合うのか? 日経エレクトロニクス3月8日号「消える特許」





消える特許






特許の最近のイシューが色々とわかって面白かった3月8日号の日経エレクトロニクス



特許の話ながら、やっぱり感じてしまうのは「日本の製造業、大丈夫なのか?」ということ。特に、今回は国際化に関して大丈夫なのか感を感じました。



ただ、今回の疑問は日本に限った話ではなくて、どの国のメーカーであっても同様の問題を抱えるように思います。



特集の内容自体は、特許訴訟時に特許無効の反論を食らい、訴えた特許がそもそも無効と判断されてしまうケースが増えているという話から始まっています。 そんな中で、RFXのような企業のビジネススキーム(パテント・トロール対策)の話や、特許プールの問題性(もはや規格としてのプールは役に立たない)が論じられています。



ただ、自分にとって一番引っかかったのはやはり中国の話。中国政府が特許の海外持ち出しに関して政府機関の査定をかませている、というところから、中国が特許を吸収する、という話なのですが、それよりも根本的な問題は、巨大市場を背景とした独自規格を中国が乱立させるようになった場合、その規格に対応した特許申請を行う力量が中国企業以外にちゃんとあるのか、ということだと感じました。



これに対応するには、当然、設計段階は言うに及ばず、研究開発も現地で行う必要が出てくるのだと思うのですが、そこまでの現地化をする覚悟と力量が本当に今の日本企業にあるのかどうか。



会社は日本で創業されたけれど、外国人が大半を占めるような企業(=日本の雇用創出に貢献しない)に変身する覚悟があるのかどうか。



これは日本人としてはきつい選択ですが、それ以外に対策がないのであれば、早い段階で変身をしたほうが良いと思います。



個人としては、そういう時代を生き残る術を持っているか、が大変重要な問題です。



他人事では無いので、本当にしたたかに生きていかないとならない時代になりました。