[]「ネット未来地図」(佐々木俊尚)を読んだ

ネット未来地図






佐々木さんはTwitterの2次言説が参考になるのでフォローさせてもらっているのですが、著作を何冊かAmazonで買って読んでみました。



この本自体は2007年に書かれたもので、ネットの変化のスピード感から考えるとすでに古い著作の部類に入るのでしょうが、中で述べられていることは最近の佐々木さんの話からあまり乖離していません。



メディアがビジネスとしてきついというくだりは、構造的に非常にわかりやすく、新聞、雑誌、テレビは確かにこれから先は辛そうだということが良くわかります。



全体を通して、東浩紀のデータベース消費のコンセプトを、一般的なマスメディアに当てはめて話を展開していっているように読めます。



収益化のところで出てくる、データマイニングの話だけは、自分が大学院でマイニングの技術を学んでいた2003年当時から根本的には大きな変化が無くて、ネットの進化のスピード感と乖離しているように思います。



より多くのデータ、より多様なデータを解析に入れればより精度の高い予測値が出て来るんではないか?という話があって、そもそもは「仮説の設定を自動化する」みたいなコンセプトだったんですが、今も変わらず同じようなことをやっているようですね。



当時はウォルマートの紙おむつとビールの事例なんかが出ていましたが、最近の事例も内容的には大差ないように思います。