[]これは、勉強会などで演習する時に使うと良い本 「企業価値評価(実践編)鈴木一功」



4478470723






ある企業(もしくは事業)が一体いくらの価値を持っているのか、って興味ありますよね?



え、興味ない?



いやー、そんなこと無いでしょう。少なくとも、自分が働いている会社は一体いくらの値打ちがあるのか、とか、ライバル会社と比べてどっちが高いのか、とかわかったら面白いでしょう。



ま、一応面白い、ということにして。



企業の価値を計算する方法にDCF法というのがあるんですが、その方法をカゴメなどのケースをベースに解説したのがこの本です。



DCF法の考え方自体はそんなに難しくは無いと思うんですよね。もちろん厳密に考えれば色々と難しいこともあるんでしょうが、ざっくりと方法論の枠組みを理解することは高校数学がわかる人は全員出来ると思います。



将来の損益計算書を作って、そこからフリーキャッシュフロー予測を作って、現在価値に直して足し合わせる。割引率は負債調達コストと資本調達コストの加重平均(WACC)を使う。



ところが、これ、実際にやってみればわかるんですが、結構色々なところで、色々な前提を置きまくるんですよね。有価証券報告書に出ている各勘定項目を、フリーキャッシュフローを計算するにあたり、どうまとめなおすか、とか、先々の成長率をどう仮定するか、とか。



ここに方法論というのは無くて、先人のやり方を一度まねして勉強するということが必要になるわけで、そのときに使えるのが本書です。





しかし、この本は「実践編」と書いてあるだけあって、非常に細かい。一つ一つの作業を本当に細かく説明してある本なので、一人で読むのはとても辛いです。



ゼミや勉強会などで、みんなで読みながら使うのが良いんではないか、と思います。