[]ああ、これは良い本です。 「財務3表一体分析法」 （國貞克則）

転職するべきかな、と思った理由のひとつに、ビジネス全体を考えて将来に投資をしていく能力を身に着けたいと思ったことがあります。



今でも自分の強みは市場を見る目、特に対象市場が日本だろうと海外だろうと、分析から何らかのインサイトを浮かび上がらせることに置きたいと思っています。ただ、ビジネス全体をデザインする上ではどうしてもアカウンティング・ファイナンスの知識とセンスが必要で、この分野は前職のキャリアであまり経験を積んでこなかった部分なので、今、必死でキャッチアップを図っています。



幸い、会社の研修がかなりしっかりしていることもあって、まだ転職して一ヶ月ですが、DCF法で簡単に企業価値評価を出来るようなところまでは行ったのですが、まだヨチヨチ歩きの子供みたいなもので、日々是勉強な毎日です。





この本は、タイトルどおり、BS、PL、CFの財務3表を「同時に」見てざっくりと企業の状況を理解する能力を身に着けることを主眼にしています。「同時に」というところがポイントです。



有価証券報告書に載っている情報から必要な情報だけを加工してわかり易いフォーマットに変換することで、一目でその状況を理解できるようになろう、という構成になっています。



もう一冊、「財務3表一体理解法」という教科書のような本があって、その実践編という位置づけなのですが、PL、BS、CFの基本的な構造がわかる人はこちらの本だけで十分筆者の伝えたいことは理解できると思います。



僕のようなアカウンティング・ファイナンス初級者にはとても良い本です。純粋に、色々な会社の財務諸表を読んで、なるほどねー、と思うことしきり。面白かったです。