[]もっと煽ろう 日経ビジネス特集「うちのエースはアジア人」

hyoshi




ちょうどこの間の金曜日に、ヨーロッパ時代のチームメンバーとこういう話をしていました。「海外の日本企業オフィスでマネージャー職を日本人が張るのはもう無理かもしれない」という話。



理由は何度も何度も言っているように、日本人のグローバルでのマネージメント偏差値がめちゃめちゃ低いから。日本で本当に優秀で、組織で重要なポジションを張っている人が、海外に出た瞬間に単なるおっさんに成り下がってしまうのってほんとによく見る光景です。



生まれたときから海外に目を向けざるを得ない小国のエリートと、日本国内のルールに順応してしまった日本人とでは、異文化の組織に入っていった時の能力に格段の違いがでます。残念ながら、これは勝負にならない。



20世紀は国民国家の時代でした。なだいなだが指摘していたように「民族」という観念のもとに国民国家という単一市場を作り、その市場が大きければ大きいほど、モノづくりで優位に立てるという状況で、1億人の単一市場というのはかなり大きなアドバンテージでした。



だけど、グローバル化が進んで、世界分業が当たり前、世界にモノを売るのが当たり前、の世の中になると、この1億人の単一市場っていうのが逆に足かせになってしまっていて、そこに順応してしまった日本人は世界でうまく立ち回れないようになっています。子供のときからの意識の問題で、国内のことばっかり考えて来た人に、いきなり海外で、と言われてもそれはパフォーマンス出来なくてもしょうがない。



日本人の海外のパフォーマンスを上げるには、これはもう20年の計になるんだと思いますが、国内を劇的変えて認識を変えていく必要があります。大人になって初めて海外に出てその時初めてショックを受けるのでは遅すぎる。子供のときから海外を意識して生活するのが当たり前の環境を作る必要があります。



そういう意味で、今週の日経ビジネスのような煽りはもっともっとやったほうが良いと思うんですね。社内の3割が日本人じゃなかったら、交通標識が当たり前のように多言語対応になったら、東京都心の人口の5人に1人が日本人以外になったら、それはこの国は変わりますよね。



日本のいまのインフラのレベル、サービス、文化、エンターテインメントのレベルで、これが本当の国際都市になったら、これはもう誰もがうらやむ世界最強の居住環境になると思うんですね。



競争力のためにも、魅力的な都市づくりの観点でも、国内の国際化はどんどん進めてほしいものだと思います。



もっと煽っていきましょう。