[]久しぶりに日経エレクトロニクスが面白い

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今週の日経エレクトロニクスが久しぶりに面白かったです。スマートフォンの今のトピックが二つの特集でまとめられていて情報として有意義。



第一特集はNFCの話。



日本ではお財布ケータイなどで、近距離無線を使って携帯電話端末を色々な用途に使うのは普通の話ですが、この流れが世界中で加速しそう。

スマートフォンは、すでに電話ではなくて、個人のインターフェース端末としてなくてはならないものになっていますが、この先さらに使われ方が変わりそうだということが良くわかりました。



第二特集はスマートフォン市場での端末競争の話。



売上台数、売上高、営業利益、製品単価を並べてみるだけで各社の勝ちパターンが明確に見えて面白い。



               売上高   営業利益    販売台数  単価

Nokia/Samsung   4兆円規模   10%以上   増加  100ドル程度

RIM/HTC        1−2兆円    10−20%   増加  300ドル〜

Apple           3兆円      30%      増加  600ドルくらい



LG/Sony Ericsson  0.5−1兆円   〜数%     減少  100〜200ドル

/Motorola

             (*売上・利益・単価は2010年実績、台数変化は09→10年)



Nokia/Samsungは低価格機種の大量販売が勝ちパターン

RIM/HTCはセグメント集中が勝ちパターン

Appleは化け物。高単価・大量販売が勝ちパターン



それに対して、LG/Sony Ericsson/Motorolaは明らかにStuck in the Middle。

人の生活の中に占める携帯電話の役割が変わっていく中で、3社がどういう勝ちパターンを見出していくのか。



この論点って相当難しいけど、相当面白い。教科書的に言えば、コストリーダーシップ、差別化、集中、ですでに競合がポジションを取ってしまっているのでホワイトスペースはないのだけど、よーく考えれば突破口があるような予感がする。ふわふわとした仮説が頭に浮かびます。



この業界は目が離せません。