[]日本の「不良」はどこに行ったのか? (「ツォツィ」を観た)
日本の「不良」はどこに行ったのか?
最近まったく「不良」に遭遇しなくなったと思うのは僕だけでしょうか?
可能性としては、
・本当に「不良」というカテゴリーが無くなった/変質した/数が減った
・不良が居るところに僕がまったく立ち寄らなくなった
・メディアに不良が登場する回数が減っているので居なくなったように感じているだけ
と色々ありますね。池袋周辺などに行くと、見たことも無い人種の人たちが居たりするので、後者二つの可能性も大きいと思うのですが、不良って、そのときの社会システムが生み出す産物なんじゃないかな?というようにも思います。
この映画は、南アフリカのスラムで育った青年が、ツォツィ(=不良)として生活をする中で、赤ん坊を拾い(実際には誘拐だが。。)、それをきっかけとして心の中におきる変化を描いたものです。
主人公が不良となる背景は、この時代の南アフリカのエイズと貧困による家庭崩壊、子供のストリートチルドレン化ということが明示されています。日本の今の文脈からはかけ離れているので、この映画に共感することは難しいし、日本に生きる人にとっての示唆は限定的になるんだろうと思います。
1980年くらいまでの日本だったら違う捕らえられ方をしたのかもしれませんが。