[]この芸術家はちょっと難しい(岡本太郎展)

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岡本太郎の作品を見ていて、原研哉が昔言っていた、「世界地図って90度回転させるとパチンコ台に見えて、日本の位置は一番下にある玉の回収口に見える」という話を思い出しました。



世界の文化はシルクロードや南方の海路を伝って来て、最後は日本に伝播するんだけど、それがパチコン台を落ちてくる玉のようだ、という話だったと記憶をしています。



岡本太郎の作品って、なんかどこかで見たことがあるような感じのするものが多いように思うんですよね。色々なものが混ざっている感じ。



ピカソのようであり、フランシス・ベーコンのようであり、ゴッホのようであり、マティスのようであり、カンディンスキーのようであり、、、



そこに漫画の要素と日本語と日本土着の文化の要素が混ざっている感じがしました。



彼の作品をじーっと眺めていると、岡本太郎を見ているようで、違う芸術家の作品を観ているような気分になるので、違和感というか気持ち悪さを感じたというのが正直な感想。



色々なものを再解釈した結果の作品だとは思うんだけど、何をどう再解釈したのかもはやわからないくらい混じっているので、僕にはちょっと難しかったかな。洞察力のある人は、ここから芸術家の視座を探し出して理解するんだと思いますが。



ピカソがマネの「草上の昼食」を再解釈して描いた大量のスケッチを見た時のような驚きと感動を味わいたいなあ。