[]「人間は何も創造しない。ただ、発見するだけである」(ガウディの伝言 外尾悦郎)

_SX230_




サグラダ・ファミリアって、なんというか、構造主義的というか、そういう思想で創られ続けいている建築物なんだ、ということを発見した一冊。



ガウディの建築物は、変わった形のものが多くて奇想天外なイメージがありますが、実は非常に合理的に出来ていて、特に、自然界の構造を建築物に素直に表現したことによって、ああいう見た目になっているのだそうです。



例えば、非常に曲線が多い印象を持つガウディの建築物ですが、実はあの曲線は直線の集合で出来ているのだそうです。そして、そのような構造を採用しているのは自然界の観察から来ているとのこと。



「一般的に、建物の構造上もっとも無理が生じやすいのは、水平と垂直が交わる部分です(中略) 自然界には、重いものを細い柱や壁で垂直に支えるという構造は存在しません」



「人間は何も創造しない。ただ、発見するだけである」というガウディの言葉が非常に印象的に頭に残りました。



モースの贈与論の話を始めて知った時のような知的な興奮がありました。