[]世界を読み解く道具?:地理学

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日本の教育ってとても勿体ない事をしているよなあ、と思うのですが、地理という学問は世界の構造を読み解くのにとても役に立ちます。



地理に詳しくなると、気候や地形や地史が、ある地域の社会・経済にどのような影響を与えているのかがわかってとても面白い。どうしてある国である産業が発達しているのか。どうして、その立地になっているのか。



なぜか日本の学校では、そういう地理学の一番面白い「因果関係の読み解き」の部分はあまり教えてもらえず、ひたすら川の名前やら山の名前やらの暗記をさせられ、テストでもそういう問題ばかりが出るので、学校を卒業するとほとんど地理の知識は頭から抜けていきます。僕も中学・高校の頃の地理と言えば、赤いラインマーカーと緑色の下敷きを使って暗記をして点を取る科目としか思ってませんでした。



これは本当にもったいない。



基本的な知識は暗記する必要がありますが、それは世界を読み解くための基本ツールで、覚えてしまえば、後はそれを料理用ナイフのように自由に使いこなして、目の前にある現象を解体して料理していきます。その料理の部分が一番面白いのに、そういう面白さを伝えてくれる先生ってあんまり居ないんですよね。



大学受験レベルの知識でも十分に面白く、例えばこの「実況中継」シリーズを読むだけでもかなりの知的興奮が味わえます。



週末に久しぶりにパラパラと読んだのですが、例えば↓のようなことが僕はとても面白かった。





米と小麦の違い

アメリカはなぜベトナム戦争枯葉剤を使ったのか

氷河がヨーロッパ農業に与えた影響

鉱物の分布と地形との関係

南米のスリナムイスラム教徒がいる理由





なるほど、こういうことだったのか。とすればもしかして、、、という思考の進化が味わえます。



世界を読み解く道具としてとてもお勧めです。地理学。