[]ビル・ゲイツの面接試験

ビル・ゲイツの面接試験




金融・コンサル・ハイテク関係の会社の面接でよく出てくるなぞなぞ問題。



昔、就職活動をしていた時に「読むと良いよ」とお勧めされていた本なんですが、いまさら読んでみました。



本の半分以上は、この手の面接が良く使われるようになった経緯と意義についての話です。どういう問題が過去に出ていて、それに対する回答としてはどういうものがありえるのか、という問題集的な部分は付録的な扱いになっています。



大きな会社になると、採用はかなり機械的な判断になってくるように思いますが、どういう人を「バスに乗せる」のかはかなり重要な意思決定で、その方法には相当しっかりした哲学的な裏づけが無いといけません。



この手のなぞなぞ問題で判るのは候補者のスキルセットのうち、四則演算のスピードと正確さ、短期記憶の容量、構造把握力、類推力などの、わりとハードな部分だと思います。



色々な組織を見ていると、問題だよなと思うのは、上のようなスキルセットの高い人が少ないこと、、、、、ではなくて、属する人たちがまったく違うベクトルの方向を向いてしまっていて、組織全体の総和とした時に、強いベクトルが作れず、それぞれが打ち消しあってしまってベクトルがゼロになってしまっていることだと思います。



これは、組織のマネージメント力の問題ではありますが、新規に人を入れる場合は、組織が向きたいと思っているベクトルの方向を向きうる人なのかどうか、ということを第一にチェックするべきだと思います。



それをチェックするためには、なぞなぞ問題は役に立ちません。機械的な判断になりがちな採用面接で、ベクトルの向きと強さを測る有効な問題を入れるべきなんだろうと思います。