[]基礎知識の欠損を高校の教科書復習で補う(佐藤優「読書の技法」)

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本書のポイントは、基礎的な知識の欠損をどうやって補うのかという点にあるように思います。

読書の技法というタイトルで、確かに速読・熟読の方法なども書いてあるんですが、それはあくまで手段の話で、知識の習得の話の方が重要。



受験勉強で相当の暗記・反復学習をしたにも関わらず、基礎的な知識がほとんど記憶に残っていません。基礎的な知識が無いと、世の中の事象を理解する際の発射台が低くなるので深い理解が出来ないんですよね。



まあ、受験勉強っていうのはそもそも目的が入試突破なので、目的を達成した後は奇麗さっぱり知識が無くなっても問題ない。合理的と言えば合理的。しかし、なんとも勿体ないことに人生の貴重な時間を使ったもんだと思います。



大人になってから世の中を見通すための知識をきちんと身につけたいと思うようになりました。世の中を見通すための勉強方法は受験勉強の方法論とは異なります。子供のころから、そうした知的な訓練を受けていればまた違った人生があったんだろうと思います。



自分の知識の欠損を認識しているのであれば、高校の教科書をベースに集中して知識の再習得をすれば良いというのが本書のお勧めでした。



実は似たようなことを大学受験の時にやったことがあります。英語の文法だったんですが、どうも中学レベルの文法知識に欠損があるような気がしたので、大学受験の時に中学時代に買った高校受験用の問題集をやり直したんですね。一回基礎からやり直すことで、この後英語で苦労することは無くなりました。



確かに基礎に立ち戻ることは有効だと思います。今更なんですが、数学と歴史・地理・経済のあたりをちょっとやり直したいと思います。