[]この投資方法は無理(「ジム・クレイマーの株式投資大作成」)

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バフェットのよううな「バイ・アンド・ホールド」ではなくて、「バイ・アンド・ホームワーク」という短期での投機的売買も含めた投資方針を進めています。



言いたいことはわかりますが、この投資スタイルをとるのは無理ですね。



著者は1週間1銘柄につき1時間は分析を行うべき、と言っていますが、実質的にはもっと時間を投入しないとこの投資方法は取れないと思います。マーケットの底・天井を見極めて投資、という話になるとそれこと毎日市場状況はチェックしないとならないんじゃないでしょうか。



そういう投資スタイルをとることによって失うもの(時間や職業への影響)を考えると、この方法は無理。



まあ、でも投資家の心得としてさすがだな、と思う記述はいろいろありました。





・いくらで買ったかは関係ない。唯一大事なことはこれから何が起こるか

・たら/ればは禁句

・成り行き注文は使わない

・不完全な値付けは不人気のトラックで起こる

ウォール街が気にするのは株価収益率と利益成長。実業界が気にするのは企業価値

・10銘柄くらいの保有がベスト

・カンファレンスコールを聞くこと

・企業の見極めは必ず競合と比較すること

金利の予測は極めて重要





それにしても、ここに記述されている「ウォール街のアナリストの会社の先行きに対する見方」が本当だとすると、この分析レベルはちょっと甘いような気がします。



仕事柄、証券アナリストのレポートを読むことがあって、「なんか薄い分析だなあ」と思うことは結構あります。業界や企業経営で、もうちょっと深い分析が出せれば、それは投資にとって付加価値になるような気がすごくしますね。