エモーショナル・デザイン(2004)

エモーショナルデザイン

雪が降りましたね〜。 なんか数年ぶりくらいに雪が降っているのを見た気がします。 午前中、四ツ谷に行ったのですが、帰るときには歩道もビチョビチョ。雨・雪に強い靴が無かったので苦労しました。





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ドナルド・A・ノーマンの最近の本。



昔の本に比べて、かなり感性寄りの内容になっています。3割くらいマーケティングとかブランディングの本を書く人が言っているような内容が混ざっていて、「あれ」と思わないことも無いです。



とは言え、ノーマンがマーケティングに近い領域で話をまとめてくれるのは助かります。



認知工学の人達は、ユニバーサルデザインなど、プロダクト・プランニングに近いところで仕事をしているので話が通じるのですが、認知の基礎研究と、僕らマーケティングの仕事の通訳として、この人は重要です。



僕が大学に居たときから、脳科学認知科学の境界が融合し始めていて、今年読もうと思っている認知系の本にも、脳みその話が増えてきました。



脳科学マーケティングを繋ぐ通訳者として、HBSのザルツマンが思いあたるのですが、あの人はリサーチ手法に偏りすぎていて、もうちょっと大雑把なブランディングを考える上ではあまり参考になりません。



今回のノーマンの本の内容は、そういう意味で助かります。



ロボットの話とか、SFの話とか、ゲームの話とか、まあ、話題は色々挙げていますが、中核は





脳の部位の差からくる



1.本能

2.行動

3.内省



という3つの異なった認知が存在し、それらは独立しながらも互いに関係しているという認識の指摘と、それぞれに対応したデザインとはどうあるべきか、という話題にあります。



とても単純な3分類なのですが、それゆえに使い勝手が良く、妥当性も高いフレームワークと言えます。





この本、読んでいていろいろなアイデアが頭の中を駆け巡りました。 そういう意味でも一読をオススメできる本です。